「君、影薄いね」と貴方は言った

ネットの片隅に生きるだらだらしたアラフォーブログ

ループを繰り返し惨劇の裏に潜む《悪意》を暴け! 『惨劇RoopeR』 後編

前回の記事はこちら
http://blue876.hatenablog.com/entry/2012/02/26/014411

 というわけで、惨劇RoopeRの紹介記事後編です。
 前回は惨劇の登場人物と、その裏の顔までをご紹介しました。
 今回は「事件」と「最後の戦い」、そしてプレイ指針について触れて行きたいと思います。

5.事件
 「事件」とは、惨劇を構成する要素です。
 「事件」は「犯人」によって引き起こされ、登場人物や場所に対し様々な効果を及ぼします。
 「事件」は、脚本家の手元では以下のように管理されています。


 発生日  事件名    犯人
 二日目  邪気の汚染  情報屋
 四日目  病院の事件  お嬢様





 ここでいう「犯人」とは、常に「事件を引き起こす人」だと考えてください。
 例えば「自殺」という事件がありますが、このゲームでは「自殺の犯人=自殺する人」です。
 仕方ないとはいえ、若干ややこしいですね。

 何日目にどんな事件が起こるか、それはあらかじめ主人公に公開されています。
 中にはループを即終了させる事件もありますので、主人公側のプレイヤーは注意してください。

 この「事件」ですが、必ず発生するわけではありません。
 「事件日」に、「犯人の不安臨界まで不安カウンターが溜まっている」場合にだけ、事件は発生します。つまり、事件の犯人が割れている場合、事件当日までに犯人の上に乗っている不安カウンターを除去する事により、犯行を防ぐことが可能なわけです(これがなかなか難しいわけですが……)。

 事件の犯人は、基本的にバラバラです。
 これが小説であれば一人の犯人によって複数の犯行が行われているところですが、このゲームでは「複数の事件が絡み合うことによってひとつの惨劇になる」という事になっています。
 単純な事件を悪意によって組み合わせ、複雑怪奇な「惨劇」に仕立て上げる脚本家、その《悪意》を白日の下に曝け出し、惨劇そのものを解体する事が主人公の目的となります。
 惨劇なんてなかったんだ!

6.最後の戦い
 事件を解明しても、その凶行を止める事が出来ず惨劇が引き起こされてしまった……幾多の惨劇の中には、そのような場合も多々あるでしょう。
 しかし、諦めてはいけません。まだ脚本家に勝利する手段は残っています。
 それが、最後の戦いです。

 最後の戦いは、ループ終了後に発生させる事が出来ます。
 大体は、最後のループに敗北した時に発生させる事になるでしょう。

 最後の戦いで行う事は、「全ての登場人物の役職を看破する事」です。
 九人の登場人物の役職を推理し、その全てを見破った場合、主人公側の勝利となります。
 もちろん、脚本家もこの戦いに備え、登場人物の役職を隠しながら事件を起こしていくでしょう。

 この戦いに敗北すれば、惨劇を止める術はもうありません。
 惨劇中に起こったあらゆる行動を吟味し、最後の希望を掴み取りましょう。

7.プレイ指針
 最後に、何度かプレイして感じた簡単なプレイ指針を残します。

A.主人公側

・1ループ目は敗北して当然だと考えよう
 逆に言えば自由に情報収集を行えるチャンスです。
 出来るだけ最終日まで生き残り、事件の推移や人物の行動を見極めましょう。

・登場人物の友好を稼ぎ、能力を行使させよう
 役職には「友好無視」がついている場合が多く、能力の行使を拒否される可能性は常に付きまといます。
 しかし、逆に考えれば、「能力の行使を拒否される=その登場人物が友好無視の役職を持っている」という事に他なりません。

 情報屋や巫女、サラリーマンなどは事件の推理にとって重要な能力を持っていますので、積極的に活用していきましょう。それで情報が得られればよし、拒否されてもそれはそれで重要な情報となります。

・殺人は貴重な情報ソース。避けるべきではない
 「ラバーズ」や「メインラバーズ」は、「○○が死んだ時に××が起こる」という能力を持っています。
 また、クロマクやミスリーダーなどは生かしておいてもどうせろくな事になりません。
 脚本家もその能力を制御出来ない「シリアルキラー」の存在は、事件の情報を得る場合にも、脚本家の思惑を崩し惨劇を回避する場合にも、非常に役立つ事でしょう。

 主人公側の勝利条件はあくまで、「ループ終了時に敗北条件を満たしていない事」です。
 よく考え、有利に物事を運びましょう。

・「起こしていい事件」と「悪い事件」の区別をつけよう
 事件には、致命的な事件とそうでないものがあります。
 例えば「不安拡大」や「邪気の汚染」といった事件は発生しても即ループ終了には繋がりませんが、「病院の事件」「自殺」といった事件はかなり危険です。

 特に「病院の事件」は発生しても何の情報も出てこない場合が多く、凶悪です。出来る限り、これを発生させないように頭を捻りましょう。

・事件の話し合いは簡潔に、要領よく
 この惨劇が「惨劇中は相談出来ない」オプションを採用していた場合、ループ後に5~10分の相談時間を設ける事が出来ます。出来る限り簡潔に「この惨劇のルール」や「推測される役職」、「次のループでの方針」を話し合いましょう。

 だらだらと喋っている時間は、貴方たちにはありません!

B.脚本家側

・主人公を敗北させる手段は常に確保しよう
 これはかなり重要です。
 貴方がその場で脚本を組み上げた場合、貴方のプレイングミスから主人公を敗北させる手段を失ってしまう事は十分ありえます。

 主人公の努力があったにせよ、まだほとんどの惨劇が解明されていない時点で「ループ終了、主人公たちは勝ちました」などとなってしまっては、爽快感も何もありません。
 そうならない為にも、自分の勝利条件を把握し、管理して行く事は重要です。

・そのループで何の勝利を狙うか、それを決めておこう
 上記に関連した事ですが、「1ループ目ではこの勝利を狙う」「2ループ目ではこの勝利を狙う」と事前に決めておく事により、「わけがわからなくなってプレイングをミスした」という事が少なくなります。

 目的を明確化し、そのループでどう立ち振舞うかをしっかり決めておきましょう。
 そうする事によって、適度に主人公に情報を与える事も可能になります。

・情報は出し惜しみ「しすぎない」
 このゲームは脚本家と主人公の勝負です。なので、脚本家は主人公にあまり情報を与えないように経ち振舞ってしまいがちです。また、脚本家が事前に準備していた場合、「ほとんど情報の出ない立ち振舞い」は可能です。

 しかし、同時にこれは「ゲーム」でもあります。
 果たして、何の情報も得られず、ただ時間だけを浪費した上に敗北するようなゲームを面白いと思ってプレイする人間がいるでしょうか?

 あなたは「惨劇」の脚本家であると同時に、「惨劇RoopeR」というゲームの脚本家でもあるのです。
 このゲームが面白くなるか否かは、貴方の手腕にかかっています。
 適度に情報を制限し、「面白いゲーム」になるように心がけましょう。

・じゃあ、結局ガチの勝負ではないの?
 もし貴方が「脚本家と主人公の勝負は常に真剣勝負であるべき」と考えるのであれば、脚本は当日、プレイ前にダイスか何かを振って組み上げるようにした方がいいでしょう。

 これは「そうした方が、脚本にかける時間が少なくなるから」です。
 当日に脚本を組み上げる場合、脚本を深く吟味する事は時間の関係上難しいと言わざるを得ません。ダイスで決定し、そこから各人物の行動を決定する方が楽に脚本を組み上げられるでしょう。

 もし貴方が脚本を吟味し、各ループで主人公に与える情報の制御を是とするのであれば、前日にでも脚本を組み上げ、行動指針などをメモした紙を用意しておく事をオススメします。
 こちらの場合は、脚本家のプレイングミスは格段に減少し、突発的な事故により主人公が勝利するという事はなくなるでしょう。

 この場合、惨劇の難易度は飛躍的に上昇します。
 脚本家は、何ループ目にどれだけの情報を主人公に与えるか、きちんと管理しましょう。

 後者の場合、「ガチの勝負じゃないじゃないか」という感想が出てくるのはある意味当然です。
 しかし、それはやり方次第でどうとでもなります。
 先ほど少し触れたように、その「惨劇」をみんなで楽しくプレイしたかどうか、その脚本を描いたと考える事も出来ますし、以下のような例の場合でも、十分真剣勝負と言えるでしょう。

例:

・最終ループ
・ルールXとYは既に判明している
・役職が確定していない人物が2~3人いる


 このような場合、「これ以上日数を与えれば主人公側に確定的な情報を与える事になる」と思えば、何らかの手段を用いて(もちろん、その手段を用いる際の条件は満たしている必要はありますが)強制的にループを終了させ、最後の戦いを挑ませるべきでしょう。
 主人公は各登場人物のそれまでの行動を吟味し、役職を推理する事になります。
 少ない情報から正しい答えを導き出されれば貴方の負け、そうでなければ貴方の勝利です。

 最後の戦いを挑ませるタイミングは、「ルールX、Y共にほぼ確定している」時、「メインラバーズは判明しているがラバーズが判明しない」「二つ以上の役職が『いる』事は確定しているが、『どの人物か』までは確定していない」などの不確定要素がある場合が最適でしょう。

8.最後に
 色々と書きましたが、同じルールの組み合わせでも『事件』や『役職』の組み合わせによって、様々な推理が楽しめるのがこのゲームのいいところだと思います。
 何回かプレイして、各プレイヤーが慣れてきた場合は、独自のルールを採用しても楽しめるのではないでしょうか?

 それでは、皆さんよいプレイを!

ループを繰り返し惨劇の裏に潜む《悪意》を暴け! 『惨劇RoopeR』前編

 最近話題になっている、「惨劇RoopeR」(http://bakafire.main.jp/rooper/sr_top.htm)というボードゲームを何度かプレイしました。

 ゲームとしては「ひぐらし」「うみねこ」といったものを考えていただければわかりやすいかと思います。
 ひぐらしやうみねこをプレイした事がないという方にご説明すると、惨劇の裏に潜む人間の悪意を暴き立て、それを未然に防ぐゲーム、とでも言えばいいでしょうか。

 何度かプレイしましたが、なかなか面白いゲームだと思います。
 同人ゲーとしてこれだけ遊べるゲームがあるのですから、なかなボードゲームの世界も奥が深いですね。
 追加ルールの発売も予定されていると言うことで、楽しみです。

 というわけで、ゲームの紹介をしつつインストに使える文章を目指し、簡単なプレイ指針を挙げていきたいと思います。

・はじめに
 このゲームは、「脚本家」と呼ばれるプレイヤー一人と、「主人公」と呼ばれるプレイヤー最大三人によるゲームです。「脚本家」によって惨劇は作られ、「主人公」は繰り返すループの中で、その脚本家の描いたシナリオの結末を回避しなければなりません。

1.惨劇を構成するもの
 惨劇は、ひとつのルールYと、ふたつのルールXによって構成されます。
 選択されたルールによって、いくつかの「役職」と呼ばれるものや、決まりごとが追加されます。

「一体どんなルールが存在するのか?」

 それは主人公側にも公開されています(そうでなければ、ゲームにならないからです)。プレイヤーは公開されたルールのパターンの中から、XとYを推察するわけです。

 プレイヤーはこのルールYとXを推察することにより、自分達が挑む惨劇に存在する「役職」にアタリをつけることが出来ます。惨劇に存在する「役職」を知ることは、惨劇を止めるためだけでなく、惨劇を止められなかった時にも非常に重要になります。

2.場所
 惨劇の舞台は、「都市」「神社」「学校」「街」の四つに分けられます。

・惨劇の初日には、それぞれ初期配置のキャラクターが存在しています。
・キャラクターによっては移動できない「場所」があります。脚本家、主人公時共に注意しましょう。
・「場所」に、仕組まれた陰謀を表す「暗躍カウンター」が乗ることによって惨劇が起こる場合もあります。

3.登場人物
 惨劇には、常に九人の登場人物が存在します。

・登場人物は、それぞれ「学生」や「男性」などの属性を持っています。
・登場人物には精神的タフさを表す「不安臨界」と呼ばれるものがあり、その臨界以上に不安(「不安カウンター」で表されます)が溜っていると、「事件」を起こす可能性があります(※後述)。
・登場人物はそれぞれ固有の能力を持ち、彼らが主人公に一定の好意を持っている場合(「友好カウンター」で表されます)、その能力を使用することが出来ます。
(例:男子学生の上に友好カウンターが三つ置かれている場合、そのうち、男子学生の能力の消費分(二つ)のカウンターを取り除く事により、その能力を使用することが出来る)
・登場人物によっては、特定の「場所」に移動できなかったりします。
・登場人物はそれぞれ、「役職」(後述しますが、裏の顔だとでも思ってください)を持っています。

 以下、軽く登場人物の紹介をしていきます。

・男子学生
 思春期の男子学生です。
 自分以外の「学生」の上に乗っている不安カウンターをひとつ取り除きます。

 特に何の変哲も無い男子学生ですが、こいつがミスリーダーだとそのどや顔に終始イラつかされることでしょう。

・女子学生
 思春期の女子学生です。
 自分以外の「学生」の上に乗っている不安カウンターをひとつ取り除きます。

 女子学生は不安臨界が高く、「事件」の犯人には向きません。これに積極的に不安カウンターを置きに行くということは、何らかの理由がある場合が多い……かもしれません。そうでないかもしれません。

・お嬢様
 タカビー系(死語)のお嬢様。お嬢様かわいいよかわいいよお嬢様。
 このキャラクターが「学校」もしくは「都市」にいる場合、同エリアにいるキャラクターひとりに友好カウンターをおきます。

 脅威の豆腐メンタル(不安臨界1)を誇り、「事件」の犯人としてこれほど適した存在はいません。二日目に事件が起こり、その時お嬢様に不安カウンターが乗っていたのなら、その犯人は確実にお嬢様。
 「お嬢様の友好を無駄に稼ぐ」「お嬢様の上に山ほど不安を積んでいく」など、非論理的なプレイもたまに見られます。

・サラリーマン
 一切の自己を主張しない、そう、彼こそキングオブモブ。
 能力としては、自分の役職を公開します。

 この能力はかなり手軽に使えるため、サラリーマンに役職(※後述)を配置することはなかなか冒険と言わざるを得ないでしょう。勿論、それを逆手にとって彼が役職を持っている場合もあります。学校に移動できませんが、このご時勢では仕方ありませんね。

・刑事
 いぶし銀の刑事(デカ)。イラストを見るにつけ、現場からの叩き上げっぽいです。オールバック。

・「この」ループで発生「した」事件ひとつの犯人を知る
・同エリアで死亡した登場人物がいた場合、その死亡を無効化

 という二つの能力を持っています。
 結構役職を持っている場合が多いですが、このキャラクターも高い不安臨界を持っているため、あまり犯人には向きません。能力的にもいまひとつな感じが否めず、「刑事を生かす」という目的で脚本を組まなければ、あまり生きてこないキャラクターな気が……。

・情報屋
 情報屋のおねーさん。巨乳。エロゲだったら情事のシーン稼ぎに使われる役。
 ルールX-1かルールX-2のどちらかを指定し、公開します。

 非常に強力な能力のため、役職持ちになっていて能力の行使を拒否られるか、さもなければ惨劇序盤で殺されるかのどちらかというかわいそうな役回りなことが多いです。
 もっとも、既にルールの片方が割れている場合、能力を行使しても、判明したのは既に割れているルールだった……という場合もあるので、一ループ目以外では重要度は下がります。

・医者
 イラストが胡散臭い。こいつが犯人でなければ誰が犯人だと言うのだ。というレベル。

・同エリアにいる自分以外のキャラクターの不安をひとつ取り除くor乗せる
・同ループ中、「入院患者」が病院以外に移動できるようになる

 という二つの能力を持っています。
 重要なのは前者の能力で、このキャラクターが役職を持っている場合、この能力を「脚本家が」使用する事が可能になります。これは、脚本家にとっては非常に有利に働く能力です。もっとも、安易に使用すれば、医者が役職を持っているという事を公開してしまう事になりますが……。
 医者がミスリーダー(※役職のひとつ)であった場合、その見極めは非常に難しい事になります。落ち着いてルールを推察し、その役職を推理しましょう。

・入院患者
 ボーイッシュ娘キタコレ。と思わせておきながら、燦然と輝く「男性」の属性。
 何も能力を持ちません。

 入院患者は何も能力を持ちません。どれだけ病弱なんだ。
 しかしながらそれは、脚本家にとっては非常に「惨劇の引き金として使いやすい」という事を意味します。足が遅い的は当てやすく、動かないなら尚更です。

・巫女
 世間知らずの箱入り娘。箱入りすぎて街にいけません。巫女かわいいよ巫女。

・神社から「暗躍カウンター」をひとつ取り除く
・同エリアにいる登場人物ひとりの役職を知る

 という二つの能力を持ちます。
 後者は情報屋と同じくらい強烈な能力です。前者も、ルールによっては強力なものとなるでしょう。
 但し、情報屋と同じくループを重ねると役職の予想はついていくため、二週目以降の後半の重要度は下がります(そんなことしてる場合じゃないとも言う)。
 お嬢様と同じく、「巫女の友好を無駄に稼ぐ」「巫女だけは絶対に死なせねぇ!」など、非論理的なプレイもたまに見られます。

4.役職
 キャラクターが持つ裏の顔、それが役職です。
 役職の中には「友好無視」という属性を持つものがあり、その場合、登場人物は能力の使用を拒否することが出来ます(使用する事も出来ます)。
 非常に多くの役職があるため、以下では軽く解説するに留めます。

・キーパーソン
 死ぬと主人公が敗北し、そのループがおわります。何者だというのだ……。

・キラー
 キーパーソンを殺したり、主人公を殺したりします。殺人鬼コワイ。

・クロマク
 登場人物か場所に「暗躍カウンター」をひとつ置きます。アンダーカヴァーは使いません。

・アンサツシャ
 キラーと何が違うかと言われれば、多分こっちは忍んでる。
 非常に豊富な手段で主人公を殺したり登場人物を殺したりします。暗躍が乱舞していたら要注意。

・アクリョウツキ
 移動禁止、暗躍禁止を無視します。
 ブリッジで移動するんでしょうか?

・ウィッチ
 能力の使用を求められた時、拒否「しなくてはなりません」。
 魔女は人間の敵なんだよ、ヴァーーーーーーーーーーーーカ!!!

・フレンド
 このキャラクターがループ終了時に死亡していると、主人公が敗北します。
 これって、「主人公の」フレンドって意味なんですかね……。

・ラバーズ
 「メインラバーズ」が死亡している場合、自分に「不安カウンター」を六個乗せます。
 リア充爆発しろ(主人公敗北)。

・メインラバーズ
 「ラバーズ」とほぼ同じですが、逆恨みで主人公を殺したりします。
 「あんたがこの街にこなけりゃ、彼は死ななかったのにッ!」みたいな病み方をするようです。

・シリアルキラー
 二人きりになると殺しにかかってきます。
 友好無視がついていないので、作中で「いいキチガイ」みたいに描かれる役か……。

・マイナス
 何の能力もありません。
 球磨川か。

・ミスリーダー
 同エリアの登場人物の不安を煽ります。
 露骨に不安を煽って来る事が多く、その様は主人公をイラつかせ、よく「シリアルキラーに殺してもらおう」と言われてしまう役柄です。
 ちょ、ちょっと采配をミスっただけやないか!

 長くなりましたので、ここら一度筆を置こうと思います。
 次回は、「事件」と、脚本家時、主人公時のプレイポイントをいくつか書く予定です。
 それでは、また。

 

追記:
というわけで後編を書きました。
http://blue876.hatenablog.com/entry/2012/02/27/123806

とうとう二次元を侵食するAKB48を、もはや我々は笑うことは出来ない!

 AKB48アニメの設定が徐々に出始めてきましたね。

AKBアニメのストーリーがやばいwwwマクロスみたいで面白そう (萌えオタニュース速報)
http://otanews.livedoor.biz/archives/51845581.html

 これ、公開された当初からめちゃくちゃ興奮して「これマジ面白そう、この設定考えた奴は間違いなく天才!」と力説しているのですが、半笑いで「ハハッ」みたいな反応しか返ってこなくて寂しいです。
 だって「超銀河アイドルチーム」ですよ? 「非合法アイドル」ですよ? 「『会いに行けるアイドル』から『会いに行く(ていうか来る)アイドル』」ですよ? とうとう、アイドルがお茶の間に押しかけてくる時代になっちまった!
 キャッチコピーがこれまた良い。『愛に生き、会いに行くアイドル』。言葉の収まりも良いし、何より無駄に壮大。たったこれだけのキャッチコピーで、壮絶な物語が妄想が可能。ヤバイ。
 「地球滅亡直前まで、伝説のアイドルとして輝き続けた『AKB48』」って設定を、無駄にマンガのAKB49の「Beatlesを超えた」って冒頭の設定に繋げて妄想してみたり出来て、ワクテカが止まりませんね。
 実際がどうあれ、今出ている情報だけで判断するなら間違いなく面白いです、AKBアニメ。
 いやぁ、しかし、本当にこの設定考えた人は天才だと思います。ぶっちゃけた話、「AKBをアニメ化する」って言った時のアニメ視聴者層の反応は間違いなく「はぁ? ふざけんなファック」なわけですよ。「お前ら俺らの領域まで土足で踏み込むの? 容赦しねえよ?」みたいな。もう、武器を手に叩く気マンマン。壁どころか、有刺鉄線に電流ながした上で、その向こうに陣取ってるわけです。その壁をぶっ壊してヲタをぶちのめすのは、並大抵の衝撃じゃ無理無理の無理。
 けど、それをスタッフは本気でやろうとしてる。この設定、寒いと思う人間もいるでしょう。けど、確実にヲタの何割かの壁はぶっ壊れましたよ。
 
 商売としてもこのアニメには可能性を感じていて、例えば「楽曲の使いまわし」が平気で出来るという点は、かなりの強みだと感じます。「AKB0048が歌うヘビーローテーション」みたいなね。なんたって銀河最強の伝説的ユニットAKB48の遺志を継ぐユニットなんだから、「伝説のヒットソング」をリメイクして歌ったって何の違和感もありません。
 なもんで、新規曲織り交ぜつつ平気で旧楽曲使える。
 んで、旧楽曲が今までAKBに触ってこなかったヲタ層に認知され、そうすると過去曲がチョコチョコ売れてくる可能性がある。そこからAKBに引っかかれば当然新規層の推しはアニメ声優組になるから、新たな大人買い層を開拓できる可能性すら出てくるわけです。
 当然、あの設定なら戦闘バックにバンバン曲流していけるわけで、曲の認知度はガンガン上がるでしょう。上がらざるを得ない。これでCD(っつーか曲)が売れないわけがない。
 ここら辺は、アイドルマスターが似たような感じでしょうか。アニメのライブシーンやらで曲を流すことによって、今までゲームアイマスに触れてこなかったアニヲタ層が「あれ、意外とアイマスっていい曲あるんだな」と認知>お買い上げというのと同じような感じで。
 ただ、アイマスはアニメとゲームという近い媒体なんで層が結構被ってましたが、AKBファンとアニヲタってほっとんど層が被ってない感じなので、売り上げもガッポガッポですよ。この設定考えた人は本当天才ですよ。ヤバイ。
 まぁ、実際に俺が考えた通りになるかはわかりませんが(何せ素人考えですし)、そういう、売り方っていうんですかね、そういう部分から見ても考察の余地があるというか、楽しめるってのもまたすごい。
 勿論、CDが売れるかどうかは「AKB0048が面白いアニメである」という大前提があるわけですが、少なくとも製作側は「面白いアニメを作ってやる」と本気で思っているでしょうね。
 実写と二次元同時に売り出しというのはラブライブという先例があり、「二次元アイドルグループ」としてはAGC38がありますが、今回の事でAKBが一歩突き抜けて格の違いを見せつけたなーと、漠然とですがそんな印象を受けます。「お前ら、やるならこれくらい突き抜けろや」みたいな。それを可能にする豊富な資金力。世の中金や、金かけた分だけ戻ってくるんや!

 それで、表題の件になるわけですが。
 俺はAKBについてはまったく知りません。三次元アイドルとか興味ありませんし。その実態も、活動も、曲も、何も知らない。だから、AKBの曲が100万枚売れた! なんていっても、「工作乙」としか思わなかった。
 けど、違うんですね。少なくとも「工作によってムーブメントを作ろう」という、そんな浅はかな考えだけで動いているわけでは決してなかった。
 AKBの中身がどう、という話ではなくて。AKBは本当に、「売る」という事に対して貪欲で、本気で「売ろう」としてる。そのことを深く感じました。この貪欲さ、狡猾さ……言い換えれば「熱意」は、俺が普段触れているアニメ、ゲームの界隈では、久しく感じないものでした。
 それが良い、悪い、という話ではなく。
 その隠し切れないほどの「熱意」の前では、業界の垣根など関係なく、我々は蹂躙されるしかないなと、率直にそう感じたのでした。
 AKBアニメ、面白いといーな。

現実とネットの価値は等価になるのか?

 こういう記事を見ました。

『元気ですか!! 大晦日!! 2011』をニコニコ生放送で完全生中継決定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111212-00000014-spnavi-fight

 2000円。
 この試合自体の価値がどれくらいなのかはさておいて、ネットで試合見る権利が2000円。まず最初に感じた事を率直に言うなら、「たけぇー」でした。いや、2000円は高い。うまい棒200本買えちゃう。PSアーカイブスなら3本買ってまだ200円余る。企業戦士の昼食一回500円なので、実に4日分ですよ。いやー、高い高い。
 ただ、この価格設定を批判したり、鼻で笑ったりする気にはならないんですよね。

 ここ数年、ニコニコは見ていないんですが、流れてくる情報をぼけーっと浅く見ていると、ニコニコの目標とするところって「現実とネットを等価にする」なのかなって素人考えながら思ったりしています。
 このチケットにしてもそうで、「ネットだから安売り」じゃなくて、普通に2000円のチケット買って試合を見に行く感覚でオンラインでも金を払わせよう、そう言う意識付けをユーザーにさせよう、と思っているのかな、と。
 こういう思想は、ニコファーレのデジタルフラワーサービス(http://www.hibiyakadan.biz/web/nicofarre/)なんかにも見る事が出来ると思います。
 一般ピーポーでオールド脳の俺にしたら、たかだか画面に表示される花輪に10500円なんて「はぁ? ふざけてんの?」ってなもんですが、真のデジタルネイティブ世代からすればデジタルで表示される花輪も、そのときだけ飾られてあとは捨てられる花輪も、等価だと認識するでしょう。むしろ、運搬、飾りつけ、そして片付けといった手間のかからないデジタルフラワーの方が、現実より優れていると感じるかもしれない。準備も楽です。ネットで金さえ払えばOK。それはとてもシンプルでわかりやすい。
 俺は旧式脳ですが、そうした「物の価値」の変動をむしろ歓迎したい、もっとどんどんオンラインに依存した社会になればいいと思っているので、こういう商売は否定は出来ません。むしろもっとやれ。
 もちろん、その価格設定に対して「ユーザーがどう感じるか」は別問題です。具体的に言うなら、さっきの2000円、これは俺は払えない。だって高いもの。

「じゃあ1000円なら?」
 まだ高い。
「じゃあ、500円なら?」
 うーん、暇なら見てもいいかな。

 今はそういう、「オンラインが現実を侵食する時代への過渡期」なんだと思います。オンラインを現実に浸透させようとするなら「オンライン上でのサービスの価値」を現実に近づけるのは道理ですし、さらに言えば「広告料を制作費にし、無料でコンテンツを提供する」現在のTV業界が終焉を迎えつつある以上、その「製作費」の部分は誰かが負担しなければいけない。誰が負担する? それはもちろん、そのコンテンツを求めるユーザーが、です。なので、このような試みはされて然るべきでしょう。

 話はちょっとずれるんですが、先日、所謂「歌ってみた」系の楽曲をiTunesで買う機会がありまして。一曲200円。これも率直に言えば「えっ?」ってなりますよ。
 というのも、iTunesって大体、一曲辺り150円〜200円で販売しているわけですが、Beatlesも一曲200円。安室奈美恵も一曲200円。そこに並んで、まぁ、ちょっと悪く言えば素人に毛が生えたようなもんが200円で並んでいるわけですよ。第一印象としては「あれ、150円じゃないんだ?」ですよ。頭固いですから。というか、ニコニコいけば同じものが動画であったりするんですよ。それが200円。うーむ。
 と、思ったりしたのですが、まぁ、買っちまいました。半分は面倒くさいというのもあり、残り半分は投資という部分もあり。
 僕は結構妄想癖があって、やがて来るだろう「真のデジタル世代」では、気軽にアマチュアが作詞・作曲をし、歌い、成果物を販売する、まぁ要するに「プロとアマの垣根は限りなくなくなるだろう」という妄想をしていまして。まぁ、それへの投資です。こういうので金使っていけば、将来的に自分の妄想が現実になるかも知れない、という可能性に対しての投資。そういうと格好いい気がしますね。ヒュー! 
 ちなみに、歌だけでなく、メディアに関してもそうなればいいと思っています。誰もが「受け手」になるばかりでなく、志せば「発信源」になれる時代。そういう時代の可能性を、ニコニコに見ているんですね。

 そんな考えもあって、さっぱり見ることもなくなったニコニコに相変わらず500円課金し続けているわけですが、その結果出来上がったものが旧時代の遺物のようなニコファーレでは、ちょっとがっかりかな、と感じたり。うーむ。

『怒ってください』(のーぼーだーとかいう企画のこと)

 つい先日、Twitterの闇に触れてアカウントをサスペンドされた某カリスマコーラerの主催する「No Border」(http://trackback.blogsys.jp/livedoor/noborder12/5443310)という企画がありまして、これは同じお題で12人の企画参加者がブログを書くという、多様性溢れる記事が読めそうでそうでもなさそうな、そんな企画があったりなかったり。僕は参加者ではないのですが。参加者ではないのですが、暇なので書いてみようかなーなどと思って、会社の就業時間中に書きはじめました。
 仕事しろよ。はい。
 まぁ、その第一回目のお題が「怒ってください」なんだそうです。出題者はまなめさんです。まなめさんらしい、何とも具体性のないお題だと思います。
 具体性のないというのはどういう風にも解釈して広げる事が出来るということで、この一見掴みどころのないお題をどう捉えてどういうブログを書くか、それは回答者次第でいかようにもなるということなんですね。多分、天邪鬼的な捉え方をした記事が読めればいいナーとか思ってるんじゃないでしょうか。
 ともあれ、そんな天邪鬼気質のまなめさんの思惑はどうでもよくて、「怒ってください」。「怒ってください」のことです。
 まぁあの、人間誰でも怒られたくないと思います。進んで「あー俺怒られたいわー何もしてないけど土下座(げざ)りたいわー」とか言う人はなかなかいないと思います。いや、中にはいるかもしれないけど、少なくとも俺は遠慮したい。
 だって嫌だもの。ねちねち嫌味言われたり、怒鳴られたり。自分が悪いとわかっていてもイライラするし気分も落ち込むし。いい事とか少しもない。日常に怒りなんて必要ないぜ皆なぁなぁで生きようよ。ラブ&ピース!
 大体、そんな気分で毎日生きてます。
 ただ、それとは別にして、俺は「怒ってくれよ……」と思うことがあるんですね。いや、そういう趣味があるわけじゃなくて。罵って! 早く! とか思ってるわけじゃなくて。
 なんでかっていうと、俺はすぐ調子に乗るんですよ。本当、あの、Twitterとかで普段ボクをご覧になられてる方はよくわかると思うんですが、本当すぐ調子に乗る。あれでもかなり気を使ってる方なんですが、多分そういうと「え?」という突っ込みが多々入る事は必死なアレ。
 仕事でもそうで、大体、「怒られて伸びるタイプ」と「放任主義で伸びるタイプ」がいると思うんですが、ボクはおそらく前者です。怒られないと途中までは調子が良く進むんだけど、いつの間にか調子に乗りすぎてとんでもないミスをする。
 で、怒られるんですが、その怒られ方が半端じゃない。そもそも、ミスのでかさも半端じゃない。普段怒られないもんだからいい加減にやってる分、それが発覚した時がでかい。即信用問題。しかも芋づる式に過去の適当な仕事がバレて連鎖激怒。怒りのパワーで一撃を食らわされて、俺のガラスハートとか即ブロークン。
 Twitterなんかでも、相手の限度を知らずに突っ込みすぎて逆鱗に触れ、即ブロックで「えっ?」となった事など数知れず。 
 そんな時思うわけです。
「怒ってくれよ……」、と。
 「怒り」というのは、本来は警告だと思うわけです。「それはやりすぎだぞ」とか、「それ以上いい加減続けてると今に酷い目にあうぞ」とか、そういう、相手が踏み止まってくれる事を期待しての警告。道路標識みたいな。
 勿論、「この先急カーブ注意」なんて標識を大して気にせずに突っ走る人もいますが、そういうのは大抵、崖下にまっさかさまに落ちます。ハイ、ボクですね。
 あーこいつ仕事適当にやってんなーなんてのは、本来はちょっとみてればわかるわけです。なので、その時は大した問題が発生してなくても、ちょっと呼びつけて怒る(というよりは、こういう時は注意ですかね)というのは、効果的だと思うわけです。そうする事によって、「自分は監視されている」「好き勝手出来ない」と相手に思わせる事が出来る。
 勿論、怒られた方はいい気はしないから不機嫌になるだろうし、自分に対する悪感情も溜まってしまうかもしれないけれども、でもそれは普段のやり取りで十分カバーできる範囲だと思います。
 人間関係にしてもそうで、特にネット上では「この人ちょっと調子乗りすぎだな」とか「こいつ@飛ばすのヘッタクソだな」という絡み方する人って結構います。まぁ、そういう場合は大体、空気悪くしたくないなーみたいな思惑もあって、絡まれてる方は大人な対応をしてたりするんですけども、それが相手をエスカレートさせてしまうんですね。
 そうすると、いつの日か急に相手の許容量を超えてしまうんですけど、それで相手がどうするかというと、何も言わずに即ブロック。それでブロック先の事は忘れて他の人と仲良くおしゃべり。ブロックされた方はというと、突然の出来事でショックのあまりネットストーカー化という、現代社会の希薄で異様な関係性の一端が顕在化するわけです。
 恐るべきネット社会の実像というタイトルでNHK辺りで特集されそうです。してもいいですよ、NHKさん(調子に乗るな)。
 それもこれも、「空気を悪くしたくない」みたいな過剰な気遣いと、「まぁいざとなりゃあこいつ切っちまえばいいや」という、ネット社会特有の割り切りというか、まぁ、これは面倒臭くなってきたからどうでもいいや。
 ともあれ、事前に「怒る」という警告さえ発せられていれば、そういった悲劇は起こらないはずなんですね。
 だから「怒ってくれよ」と思うし、ボクも積極的に「怒ってみせる」ことは仕事で取引先相手にも、Twitterのフォロワーにも、よくしています。いや、Twitterではそんなにしてないかも。どうかな。
 ともあれ、実際にそんなに怒っていなくても、「怒っている」というポーズを見せる事は重要で、しんざきさんのY先生の話じゃないですけど、「この仕事は適当にやったらダメなんだ」とか、「この相手はこういう弄り方されるのは嫌なんだ」とか、そういう線引きを示すのに「怒る」ことは効果的な手段だと思います。そして、線引きを示すことによって、責任を相手に押し付ける事が出来る。これは仕事上ではかなり重要です!
 なんといっても、もう既に「怒る」ことによってラインを見せているわけですから、そこを踏み超えたならそれはもう相手の責任なわけです。わかっててやったわけですから、どんな事でも要求出来ます。これは本当重要。出来れば責任なんて背負わないで生きていきたいですからね。無責任万歳!
 閑話休題
 いつの間にか「怒ってください」から「怒る」ことについてシフトしてしまっていましたが、まぁ、要するに、霧の中を爆走したくないので、道を示してください、ということです。その為に、大きな失敗してからドカンと怒られるよりは、普段から釘を刺すように小さく怒って欲しいと、そう思っている、ということでした。

カレーとやらを作ってみたわけだが

 はい、カレー作りました。
 きっかけは、つるさん(@turu_crane)が出したカレーのレシピ(http://cookpad.com/recipe/252807)に、くろせさん(@ku_rose)が反応したことでした。
http://twitter.com/ku_rose/status/4812219783061504
 くろせさんは以前このレシピに挑戦したことがあったらしく、その時どうやら「味がしない」という、なんとも摩訶不思議な状態になってしまったそうです(その時の様子はこちら→ カレー相談室 http://togetter.com/li/20502)。 
 見てみると確かに美味そうなレシピですし、評判も上々。しかし、実際に作ってみると「味がしない」という報告が多々……いったい全体、どういうことなの?
 というわけで、作ってみることにしました。

・まずは材料の調達から
 基本的にはレシピ通りの材料を集めてますが、色々と面倒なんで代用品も使っています。
 僕は鳥の皮があまり好きでないので、手羽先の替わりに腿の切り身を、にんにくのみじん切りは「桃屋の刻みにんにく」を、おろししょうがはチューブのものを使っています。
 「刻むのが面倒」とか「おろすのが面倒」というときに、これらのチューブ系は大変役立つので、是非利用してみてください。

・調理開始
1.まずは腿肉をヨーグルト400gに漬け込みます。

ぐちょぐちょ
 よくみると、レシピにはヨーグルト200gと書いてありましたが瑣末なことです。mikage飯は細かいことは気にしません。
 ついでにいうと、レシピ通りやると3時間以上漬け込む必要があるのですが、1時間しか漬け込んでいません。ぶっちゃけ、夜の20時から3時間漬け込むとか正気の沙汰じゃないですし、そもそも今回は「味がしないこと」に対する検証なので肉が柔らかくなる必要はないんだよ!!(自らを正当化)

2.たまねぎを刻んで、鍋にバター、とうがらしを入れて炒めます。

鍋の焦げ跡が歴史を物語る
 とうがらしは二本入れました。このレシピはトマトとヨーグルトで爽やかな味を演出するのが目的だと思うので、あんまり辛すぎてもなんですし……というか、辛いの苦手ですし。
 ここで緊急事態が発生! 見た目が明らかにクックパッドの写真と違う……つーか、黒い。

かなりの不安感
 明らかに炒めすぎです。だがそれがいい 
 そんな魔法の言葉を唱えればあら不思議。僕も大人なんで、自分を騙すことくらいは出来ます。
 というわけで、(黒ずんだ)たまねぎににんにくとおろししょうがを投入! 僕はにんにく臭いくらいのほうが好みなんで、にんにくはかなり多めに投入しました。はい、鍋の中身はどんどん黒ずんでいきます。大丈夫だ、問題ない。

3.カレー粉をぶち込む!
 いよいよ、カレー粉の出番です。今回使用したカレー粉は、S&Bのカレー粉です。赤い缶で、皆さんも一度は目にしたことがあるかと思います。
 というわけで、カレー粉を投入! レシピでは大匙2杯と書いてありましたが、個人的にそれではちょっと少ないんじゃないかな? と思ったのと、「味がしなかった」という点を踏まえて、「大匙いっぱーい、にはーい」と言いながら平野レミよろしく缶から適当にぶち込みました。何度もいいますが、mikage飯は細かいことは気にしません。分量でいえば、多分大匙2.5くらいかと思います。
 カレー粉をぶちこむタイミングを見誤ると粉っぽくなるよ! ということだったので今回はレシピ通りのタイミングで投入しましたが、肉に下味を付けるためにも、漬け込むヨーグルトに混ぜるのもいいかな? と個人的には思います。
 さて、カレー粉を投入してどうなったかというと……

黒い……
 大丈夫か? これ……
 つーか、クックパッドだとまだバター溶かした奴が残ってるっぽんですけど……水分とか全然ないよ? ていうかこれ、もうひき肉でもぶっこんでキーマカレーにした方がいいんじゃない? 
 などと流石の僕も心配になってきましたが、細かいことは気にしないのがmikage飯ですので、さくさく行きます。

4.トマトを投入!
 レシピに従い、水気を切っておいたダイストマト(約500g)を投入!

写真だと意外と赤いが……
 ぶっちゃけた話、写真映りがいいだけで、この時点でもかなり黒かったです。ちなみに、今回投入したのはそこら辺のスーパーで105円で売ってるダイスカットトマト2缶です(トマト缶は1缶400gだが、トマトの部分は240gしかないため)。事前に目の細かいザルに中身をあけ、何度か上下に振ってしばらく置き、水分を抜きました。
 ちなみに、塩は元のレシピと違い、この段階で投入しています。なぜかというと、素材に味がついていたほうが、後々満遍なく味が広がりムラがなくなる(と勝手に思っている)からです。

5.更に肉も投入
 ある程度トマトが馴染むまで混ぜ混ぜしたら、次はヨーグルトごと肉も投入します。

あれ? 意外とイケてね?
 ヨーグルトはレシピ200gに対して450g全て投入しましたが、ここまで読み進めていただいた賢明な読者の方々ならば、mikage飯が細かいことなど気にしないことは既にご承知の通りですね? 実際、多分問題ないと思います。ヨーグルトが多くなるとカレーの酸味、まろやかさが強くなるため、好みで量を増減してしまっていいでしょう。
 肉を投入し、ある程度混ぜ混ぜしたら、後はじっくり煮込むだけです。レシピでは水を3杯投入することになっていますが、明らかに水っぽいだろ……JK、ということで、水は200ml(カップ1杯分)だけ投入しました。あとは蓋をして、40分ほど煮込みます。

どうなる事やら……
 ちなみにこの時、水を投入してある程度煮立たせてから味見をしてみたのですが、oh……なんだこりゃ……水っぽ過ぎる上、味がまったくしません。まさにくろせさんの言っていた通りの状態です。この時点で、早くも今回の失敗を覚悟しました。

6.10〜20分経過して
【速報】タクティクスオウガをプレイしていたら、鍋を微妙に焦がした
 まぁ、鍋の底がちょっと焦げようが、上辺が食えれば問題ない。それがmikage飯だということは、貴方たちももうご存知のはずでしょう?
 というわけで、慌てて鍋をかき混ぜます。
 意外な事に、この時点で水分がかなり減っていました。

どろどろしているのがお分かりだろうか?
 一度は水を投入したことを後悔し、別にこれ以上投入する必要もないかと思ったのですが、一応レシピ通り40分煮るためにはまだまだ時間が必要だったため、水を50mlだけ投入しゆっくりかき混ぜることに。恐らく10分くらいはそうしていたと思います。その間、何度か水を継ぎ足しました。
 ちなみに、20分くらい煮た時点でとうがらしは捨てました。辛さが目的ではないので……。

7.煮込みは終わり、最後にウスターソース
 煮込みを終わらせ、最後にウスターソースを投入します。ぶっちゃけここはソースでも良いと思うのですが、水分を失ったカレーに水気を与えてさらさらに戻すため、水分の多いウスターソースを使うのかな?

カレー屋でウスターかける人いるよね
 トマト的な甘みが欲しければトマトケチャップを投入すればいいのじゃないかと思います。ただ、今回はレシピからあまり外れないように作るのが趣旨のため、おとなしくウスターソースを、これまた平野レミよろしく容器から直接さらさらとかけました。恐らく大匙2杯分くらいかと……。ウスターを投入した後は、適当に混ぜ混ぜした後、しばらく放置して荒熱をとります。猫舌なので、熱いと食べられませんし……。

8.そんなこんなで

結構美味そう
完成。
 大丈夫でしょうか……レシピでは結構さらさらしてるっぽいのに、これは水気なんて全く無いんですけど……。
 恐る恐るスプーンを口に運ぶ俺。ていうか、もう夜23時だよ。飯食いたくねェ。しかし、ここまでやったからには食わないわけにもいきません。
 というわけで、いざ!
 
 パクッ

・・
・・・
 うん、うめぇ。
 普通に美味しかったです。カレー自体はトマトの酸味が利きつつも、ヨーグルトによってまろやかな仕上がりになっていて、食が進みます。なおかつ鶏肉の皮や脂身部分がどろどろに融けているため、かなり食べ応えがある感じです。
 肉は1時間しか漬けていなかったものの、かなり柔らかくなっていました。口の中に入れると、それだけで形が崩れるくらい。今回は腿肉を使ったので、煮ている最中に形が崩れカレーの中で身が砕けてしまったものも結構あるのですが、それはそれで肉が散逸している状態なのでgoodでした。
 恐らく、このレシピの理想系はさらさらしたスープカレーっぽい感じで、もうちょっとトマトの酸味とヨーグルトのまろやかさを前面に押し出したスマートな味なのでしょうが、ごてごてが好きな僕にとっては十分合格点です。
 前述の通り酸味がきいているためぱくぱくといってしまい、確かにレシピの通り「中毒になる」(というか、おかわりしたくなる)というのも頷けます。
 
 さて、ここでくろせさんが作った際に何故失敗したのかを考えてみると、やはり水分投入のタイミングの問題だったのではないかと思います。
 恐らく3杯を一気に投入すると、40分煮てもさらさら状態が解決されずに味が薄いままなのではないかと思います。上の方でも言った、失敗を覚悟した時のような状態が、くろせさんのいう「味がしない状態(ぴりっと辛いだけ)」なのではないかと思います。
 確かに、今回のカレーですら最終的には水2.5杯分を投入しているため、理想的な状態を作るには水3杯分が必要だと思うのですが、一度煮詰めてどろどろにしてから、適時タイミングを見計らって少しずつ水を投入していってもぜんぜん間に合います。というか、その方が仕上がりの味、状態を計算しやすいため、そちらを推奨します。
 味に関しては、
1.ヨーグルト量の調整
2.トマト量の調整
3.最終的な調味料の調整
 によって、お好みに変化させることが可能だと思います。僕は手羽先は骨がついているため(あと、皮が苦手なので)、カレーでは食べ辛いと思うのでやりませんでしたが、手羽先のようにねっとりしたコクの出る贖罪を使っても美味しくしあがるでしょう。

 と、いうわけで、今回のmikage飯も大勝利でした。そろそろ敗北を知りたいです。
 それでは、ご馳走様でした。

11/6 暗黒演奏会リサイタル

 いってきました。
 なんというか……行くまでは、事前に合流していた小笠原やでこいさんと「一体どんなイベントになるのか皆目検討もつかないね」なんて事を話していたのですが、結果的にはとてもいいイベントだったと思います。俺が好きな歌に「青春に期限なんてない 探究心に年は関係ないと思うよ」(by少年ハート)というフレーズがあるのですが、まさしくこのイベントはそういった「何かを諦めない心」の体現だったと思います。
 以下には、各バンドの感想などを少しだけ。
 
・リーズナブルズ
 曲目やメンバーから伝わってくる仲の良さそうな雰囲気など、今回の中で一番アットホームで、そして親近感の沸く、等身大のバンドだったと思います(勿論それは、演奏の技術がどうとかそういう意味ではありません)。
 出演バンドのトップバッターということもあり、最初こそ緊張した部分が見受けられました。ですが、曲はどれもみんなの歌、ポンキッキポンキッキーズからの曲で、誰しも一回は聞いたことがある、とても乗りやすいものだったと思います。
 特にシコシコさんvo.の「北風小僧の寒太郎」で盛り上がりコンピューターおばあちゃんへ、そしてラストのめるりさんvo.「歩いて帰ろう」での締めという流れは、めるりさんのMCとも相俟って聞く側にとってもすごく感動しました。(ネタとかではなく)染み渡りました。

・future pot
 けいおん! の面子に扮した女の子バンドfuture potは、その可愛らしく華々しい面子とは対照的に、曲目やメインvo.のみっとちゃんの歌い方、メンバーの演奏、そしてノンストップで駆け抜けていくようなライブの構成により、力強い印象を受けるバンドでした。
 fure potは、リーズナブルズとは一転、非常に(俺が大体イメージするような)「ライブらしいライブ」でした。曲目も、OPの「嘘つきのパレード」や「Don't say "lazy"」など個人的に好きな曲が多く、見ていて、ノっていて、とても楽しかったです。
 ステージ上のメンバーはとても輝いていました。
 女の子バンドって素敵ですよね。はい。

 ちなみに、みっとちゃんさまに「折ってー」コールしても無反応でした(←当たり前

・アーク放電管
 アーク放電管は、なんというか……あらゆる点で予想以上のバンドでした。というのも、アーク放電管の公開されていた二つの曲目はどちらも相当の難易度であり、成功すれば盛り上がりは必死ですが、完成度が低ければ明らかに盛り下がる事は自明だったからです。
 ですが、結果からいえば、アーク放電管の演奏は俺の予想を遥かに超えた完成度でした。贔屓目の入った感想だとは思いますが、本当に、「これ普通にライブしてもいけるな」と思いました。暗黒演奏会という枠ではなくて、ああいう場所への対バンイベントなんかに混じっててもおかしくねえバンドだなーというか。まぁ、他のバンド見たことないんですが。
 ボーカルの素晴らしさ、演奏の完成度、どちらをとっても文句のつけようがない、すごいバンドでした、アーク放電管。
 
・OP&ED
 OPでニチアサ歌ったりドラグンナイッの振り付けしたりしてるよださんを見ながら、「この人はステージ映えするなー」と感じました。現人神であらせられるよださんは、さすがにカリスマ性があるのだなと認識させられたOP&EDでした。
 特にドラグンナイッとか、「ほんとにこれどうすんの……?」とマヂで不安だったのですが、蓋を開けてみればまさかの会場一体となって振り付けしながらレッツラァァァァーーーーーーーーイwwwwwwwという、今思い返すとどうなってんだこれ……みたいな。それを違和感なく可能にしてしまうのがライブとよださんのカリスマ性だったのではないかと思います。
 
 
 ライブというものには初参加だったのですが、本当に、とてもいいライブだと思いました。
 俺は色々あってずっと最前で合いの手入れたりサイリウム振ったりさせていただいていたのですが、本当、最後まで途切れることなくノることが出来ました。
 惜しむらくは、(個人的にジャンル外の歌のため)一緒に歌ったり合いの手を入れたりが出来ない曲が多かったことと、声がほとんど出せなかったこと(ライブ会場での声があれだけ聞こえないものだとは思わなかった)ですね。
 
・総括
 暗黒演奏会リサイタル、このイベントは、演者の皆さんにとっても思い出深いイベントになるでしょうが、見ている俺にとってもとても強いメッセージを受けた思い出深いイベントになりました。
 俺は今年で27歳になりましたが、この歳になると、「新しく何かを始める」というのはとてもしんどいんです。めるりさんのMCでも同じようなことをおっしゃっていたと思いますが、もし、その最初の一歩を踏み出したとしても、「それに一生懸命になる」ことは本当に難しい。恥ずかしいんです。「何かに一生懸命になる」ということが。「どうせ身につかないし……」「どうせ誰にも評価されないし」「忙しくてなかなか手につかないし」なんて言い訳で、人はどんどん逃げようとしてしまいます。
 ですが、暗黒演奏会のメンバーは、それをやってのけました。趣味をひとつの形として完成させ、それを暗黒演奏会リサイタルという形で昇華させました。
 これははっきりいって、大きな衝撃でした。
 普段、TL上で仲良くさせていただいている面々が(ありがたいことです)、ステージの上に立って、生き生きと演奏しているのです。
 それは人にとっては「すごい、私も何かやりたい」という憧憬を感じたことでしょうし、人にとっては「隣を走ってると思ってた人が、実は100kmくらい先にいた」みたいな寂しさを感じたことでしょう。
 ですが何にせよ、あの会場にいた観客のすべてが、何かしらの形で「本気を出してもいいんだ」「今から何かを始めてもいいんだ」「それに夢中になってもいいんだ」という想いを、ステージ上のメンバーを通して受けたのではないか、と思います。少なくとも俺は、受けました。
 実のところ、今までの彼らのTLの様子から、「この歳からああいう風に夢中になれるっていうのはいいなぁ」という憧れは持っていたのです。ですが、それはあくまで「憧れ」でした。「彼らはそうだ、でも俺は違う」と、何処かで思っていました。
 ですが、あのライブで、ステージで演奏する彼らの姿を見て、その「憧れ」は別の何かに変わったような気がします。憧れという、線引きした一歩手前からの感情ではなくて、一歩踏み込んだ先からの何かに。
 今はそれが何かわかりませんが……いずれ、それを形にしたいな、と思います。
 
 何にせよ、暗黒演奏会の皆様、お疲れ様でした。