「君、影薄いね」と貴方は言った

ネットの片隅に生きるだらだらしたアラフォーブログ

ループを繰り返し惨劇の裏に潜む《悪意》を暴け! 『惨劇RoopeR』前編

 最近話題になっている、「惨劇RoopeR」(http://bakafire.main.jp/rooper/sr_top.htm)というボードゲームを何度かプレイしました。

 ゲームとしては「ひぐらし」「うみねこ」といったものを考えていただければわかりやすいかと思います。
 ひぐらしやうみねこをプレイした事がないという方にご説明すると、惨劇の裏に潜む人間の悪意を暴き立て、それを未然に防ぐゲーム、とでも言えばいいでしょうか。

 何度かプレイしましたが、なかなか面白いゲームだと思います。
 同人ゲーとしてこれだけ遊べるゲームがあるのですから、なかなボードゲームの世界も奥が深いですね。
 追加ルールの発売も予定されていると言うことで、楽しみです。

 というわけで、ゲームの紹介をしつつインストに使える文章を目指し、簡単なプレイ指針を挙げていきたいと思います。

・はじめに
 このゲームは、「脚本家」と呼ばれるプレイヤー一人と、「主人公」と呼ばれるプレイヤー最大三人によるゲームです。「脚本家」によって惨劇は作られ、「主人公」は繰り返すループの中で、その脚本家の描いたシナリオの結末を回避しなければなりません。

1.惨劇を構成するもの
 惨劇は、ひとつのルールYと、ふたつのルールXによって構成されます。
 選択されたルールによって、いくつかの「役職」と呼ばれるものや、決まりごとが追加されます。

「一体どんなルールが存在するのか?」

 それは主人公側にも公開されています(そうでなければ、ゲームにならないからです)。プレイヤーは公開されたルールのパターンの中から、XとYを推察するわけです。

 プレイヤーはこのルールYとXを推察することにより、自分達が挑む惨劇に存在する「役職」にアタリをつけることが出来ます。惨劇に存在する「役職」を知ることは、惨劇を止めるためだけでなく、惨劇を止められなかった時にも非常に重要になります。

2.場所
 惨劇の舞台は、「都市」「神社」「学校」「街」の四つに分けられます。

・惨劇の初日には、それぞれ初期配置のキャラクターが存在しています。
・キャラクターによっては移動できない「場所」があります。脚本家、主人公時共に注意しましょう。
・「場所」に、仕組まれた陰謀を表す「暗躍カウンター」が乗ることによって惨劇が起こる場合もあります。

3.登場人物
 惨劇には、常に九人の登場人物が存在します。

・登場人物は、それぞれ「学生」や「男性」などの属性を持っています。
・登場人物には精神的タフさを表す「不安臨界」と呼ばれるものがあり、その臨界以上に不安(「不安カウンター」で表されます)が溜っていると、「事件」を起こす可能性があります(※後述)。
・登場人物はそれぞれ固有の能力を持ち、彼らが主人公に一定の好意を持っている場合(「友好カウンター」で表されます)、その能力を使用することが出来ます。
(例:男子学生の上に友好カウンターが三つ置かれている場合、そのうち、男子学生の能力の消費分(二つ)のカウンターを取り除く事により、その能力を使用することが出来る)
・登場人物によっては、特定の「場所」に移動できなかったりします。
・登場人物はそれぞれ、「役職」(後述しますが、裏の顔だとでも思ってください)を持っています。

 以下、軽く登場人物の紹介をしていきます。

・男子学生
 思春期の男子学生です。
 自分以外の「学生」の上に乗っている不安カウンターをひとつ取り除きます。

 特に何の変哲も無い男子学生ですが、こいつがミスリーダーだとそのどや顔に終始イラつかされることでしょう。

・女子学生
 思春期の女子学生です。
 自分以外の「学生」の上に乗っている不安カウンターをひとつ取り除きます。

 女子学生は不安臨界が高く、「事件」の犯人には向きません。これに積極的に不安カウンターを置きに行くということは、何らかの理由がある場合が多い……かもしれません。そうでないかもしれません。

・お嬢様
 タカビー系(死語)のお嬢様。お嬢様かわいいよかわいいよお嬢様。
 このキャラクターが「学校」もしくは「都市」にいる場合、同エリアにいるキャラクターひとりに友好カウンターをおきます。

 脅威の豆腐メンタル(不安臨界1)を誇り、「事件」の犯人としてこれほど適した存在はいません。二日目に事件が起こり、その時お嬢様に不安カウンターが乗っていたのなら、その犯人は確実にお嬢様。
 「お嬢様の友好を無駄に稼ぐ」「お嬢様の上に山ほど不安を積んでいく」など、非論理的なプレイもたまに見られます。

・サラリーマン
 一切の自己を主張しない、そう、彼こそキングオブモブ。
 能力としては、自分の役職を公開します。

 この能力はかなり手軽に使えるため、サラリーマンに役職(※後述)を配置することはなかなか冒険と言わざるを得ないでしょう。勿論、それを逆手にとって彼が役職を持っている場合もあります。学校に移動できませんが、このご時勢では仕方ありませんね。

・刑事
 いぶし銀の刑事(デカ)。イラストを見るにつけ、現場からの叩き上げっぽいです。オールバック。

・「この」ループで発生「した」事件ひとつの犯人を知る
・同エリアで死亡した登場人物がいた場合、その死亡を無効化

 という二つの能力を持っています。
 結構役職を持っている場合が多いですが、このキャラクターも高い不安臨界を持っているため、あまり犯人には向きません。能力的にもいまひとつな感じが否めず、「刑事を生かす」という目的で脚本を組まなければ、あまり生きてこないキャラクターな気が……。

・情報屋
 情報屋のおねーさん。巨乳。エロゲだったら情事のシーン稼ぎに使われる役。
 ルールX-1かルールX-2のどちらかを指定し、公開します。

 非常に強力な能力のため、役職持ちになっていて能力の行使を拒否られるか、さもなければ惨劇序盤で殺されるかのどちらかというかわいそうな役回りなことが多いです。
 もっとも、既にルールの片方が割れている場合、能力を行使しても、判明したのは既に割れているルールだった……という場合もあるので、一ループ目以外では重要度は下がります。

・医者
 イラストが胡散臭い。こいつが犯人でなければ誰が犯人だと言うのだ。というレベル。

・同エリアにいる自分以外のキャラクターの不安をひとつ取り除くor乗せる
・同ループ中、「入院患者」が病院以外に移動できるようになる

 という二つの能力を持っています。
 重要なのは前者の能力で、このキャラクターが役職を持っている場合、この能力を「脚本家が」使用する事が可能になります。これは、脚本家にとっては非常に有利に働く能力です。もっとも、安易に使用すれば、医者が役職を持っているという事を公開してしまう事になりますが……。
 医者がミスリーダー(※役職のひとつ)であった場合、その見極めは非常に難しい事になります。落ち着いてルールを推察し、その役職を推理しましょう。

・入院患者
 ボーイッシュ娘キタコレ。と思わせておきながら、燦然と輝く「男性」の属性。
 何も能力を持ちません。

 入院患者は何も能力を持ちません。どれだけ病弱なんだ。
 しかしながらそれは、脚本家にとっては非常に「惨劇の引き金として使いやすい」という事を意味します。足が遅い的は当てやすく、動かないなら尚更です。

・巫女
 世間知らずの箱入り娘。箱入りすぎて街にいけません。巫女かわいいよ巫女。

・神社から「暗躍カウンター」をひとつ取り除く
・同エリアにいる登場人物ひとりの役職を知る

 という二つの能力を持ちます。
 後者は情報屋と同じくらい強烈な能力です。前者も、ルールによっては強力なものとなるでしょう。
 但し、情報屋と同じくループを重ねると役職の予想はついていくため、二週目以降の後半の重要度は下がります(そんなことしてる場合じゃないとも言う)。
 お嬢様と同じく、「巫女の友好を無駄に稼ぐ」「巫女だけは絶対に死なせねぇ!」など、非論理的なプレイもたまに見られます。

4.役職
 キャラクターが持つ裏の顔、それが役職です。
 役職の中には「友好無視」という属性を持つものがあり、その場合、登場人物は能力の使用を拒否することが出来ます(使用する事も出来ます)。
 非常に多くの役職があるため、以下では軽く解説するに留めます。

・キーパーソン
 死ぬと主人公が敗北し、そのループがおわります。何者だというのだ……。

・キラー
 キーパーソンを殺したり、主人公を殺したりします。殺人鬼コワイ。

・クロマク
 登場人物か場所に「暗躍カウンター」をひとつ置きます。アンダーカヴァーは使いません。

・アンサツシャ
 キラーと何が違うかと言われれば、多分こっちは忍んでる。
 非常に豊富な手段で主人公を殺したり登場人物を殺したりします。暗躍が乱舞していたら要注意。

・アクリョウツキ
 移動禁止、暗躍禁止を無視します。
 ブリッジで移動するんでしょうか?

・ウィッチ
 能力の使用を求められた時、拒否「しなくてはなりません」。
 魔女は人間の敵なんだよ、ヴァーーーーーーーーーーーーカ!!!

・フレンド
 このキャラクターがループ終了時に死亡していると、主人公が敗北します。
 これって、「主人公の」フレンドって意味なんですかね……。

・ラバーズ
 「メインラバーズ」が死亡している場合、自分に「不安カウンター」を六個乗せます。
 リア充爆発しろ(主人公敗北)。

・メインラバーズ
 「ラバーズ」とほぼ同じですが、逆恨みで主人公を殺したりします。
 「あんたがこの街にこなけりゃ、彼は死ななかったのにッ!」みたいな病み方をするようです。

・シリアルキラー
 二人きりになると殺しにかかってきます。
 友好無視がついていないので、作中で「いいキチガイ」みたいに描かれる役か……。

・マイナス
 何の能力もありません。
 球磨川か。

・ミスリーダー
 同エリアの登場人物の不安を煽ります。
 露骨に不安を煽って来る事が多く、その様は主人公をイラつかせ、よく「シリアルキラーに殺してもらおう」と言われてしまう役柄です。
 ちょ、ちょっと采配をミスっただけやないか!

 長くなりましたので、ここら一度筆を置こうと思います。
 次回は、「事件」と、脚本家時、主人公時のプレイポイントをいくつか書く予定です。
 それでは、また。

 

追記:
というわけで後編を書きました。
http://blue876.hatenablog.com/entry/2012/02/27/123806