これは、自分が何を書いたのかという備忘録兼、他者がどのようなことを書いたのか? を見る機会がないと思うので、一例として公開しているいつものやつです。
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【はじめに】
まずはアイドルデビュー、おめでとうございます。
またこうして、みなさんの中間評価を行えることを嬉しく思います。
さて、評価する前提として、まずはこの「中間評価」を、私はどのようなスタンスで書いているか? を、共有したいと思います。
みなさんはすでに、自分の活動にある程度のビジョンを持っていますし、そのビジョンを実現しようと力を尽くしてくれる勝股プロデューサーや、活動を支えてくれる優秀なスタッフに恵まれ、私が「活動の良い・悪い」を評価することは難しいと考えています。
そこで、今回は、あくまで「みなさんの活動を見て感じた、私個人の感想」を書いていくことにしました。
これは、次のような考えを元にしています。
デビュー発表会で、「PDCAサイクル」というものが発表されましたが、これはプラン(計画)・ドゥ(実行)・チェック(測定・評価)・アクション(対策・改善)の頭文字を取ったものです。私は、この4つのサイクルのうち、視聴者が行うのは「チェック」の部分だと考えています。それを受けて「活動が良かったか・悪かったか」を判断し、どう対策・改善を行い、次の計画につなげていくか? それを決めるのは、あなたがた自身です。
つまり、個々人の「感想」から、自分が持つビジョンの方向性が正しいのか、そうでないのか、ウケがいいのか、悪いのかを読み取り、改善してもいいし、しなくてもいい。それをする「自由」が、あなたたちにはあるということです。
寄せられる多くの感想の中には、あなたがたの活動を肯定するものもあれば、否定するものもあるでしょう。それに過剰に反応する必要はないと考えています。中間評価は、ただ「あなたたちの「計画」「実行」に対して、視聴者がどう感じたか?」の集合体であり、あなたがたの信念を曲げるほど影響力を持つものではないという気持ちで見ていただけると助かります。
【総括】
宇宙さんは、デビューの少し前から、デビュー後を見据えた大きなビジョンを持って活動を始めていましたね。自分の「好き」を配信に取り入れることに成功していて、宇宙さんの配信のカラーになっているように思います。個人的に、ヴイアライヴの中で「もっともライバーとして完成している」のは宇宙さんだと考えています。
また、ステージ上での成長も目をみはるものがありました。特に、フーリューフェスのパフォーマンスは、3人の中でもっとも成長を感じました。宇宙さんは自己評価が低い傾向にあり、自分のフーリューフェスでのパフォーマンスをどう評価しているのかはわかりませんが、少なくとも私には、フーリューフェスの大舞台に立ってなお、楽しそうに歌う宇宙さんのパフォーマンスに魅入りましたし、感動しました。
一応言っておきますが、「楽しそうに歌う」というのは、決して宇宙さんの歌が評価できないから「楽しそう」に価値を見出しているわけではありません。あなたの歌は上手い。今まで何度も申し上げてきた通り、高音へのスムーズな切り替えや、高音域での透明感という武器も持っています。歌唱については、こうした強みを、宇宙さんの魅力が最大限に発揮できる「楽しさ」をとともに表現してもらえればと思います。
個人的に求めるところがあるとすれば、「もっと野心的になって欲しい」というところです。宇宙さんはときおり、「先を見通す力」が高いせいなのか、「先の先」、つまり引退後のことまで見据えてしまってしまっているのではないか? と思わされるときがあります。そのため、「アイドル活動」というものに対して思い切りアクセルを踏み込めていないのではないか? と感じます。
高校3年生という時期は、将来を考えたときに非常に大事な時期であり、当然ですが勉学をおろそかにはできません。それは承知の上ですが、本来の宇宙さんが持つ野心や、アイドル活動に対する意欲から考えれば、もっともっと大きなことができるのではないかという歯がゆさを感じることがあります。
また、少し前にも触れましたが、宇宙さんは少し、自己評価が低く、また、迷いやすいところがあるように思います。
この部分について、私個人の見解も申し上げましたが、実のところ、すでにサウンドプロデューサーの中川浩二さんがゲストでいらっしゃった回で、この件については一定の解決策が出されています。私個人としても、中川さんの意見には賛成です。もちろん、研究熱心な宇宙さんにとっては、もう何度も見返した部分だとは思いますが、以下に軽い概要・私なりの解釈をまとめておきます(56:30~のような数字は、動画のタイムスタンプです)。
【緊急特番】ヴイアラにサウンドP中川浩二が登場!!候補生の歌をガチ評価!?
56:30~:(理想のアイドル像について)やるべきこと、求められることに輝きを求めるのではなく、自分の心がときめくことを選ぶ力、発見できる力があれば、結果として自分を輝かせることができる。
アイドル育成プロジェクト vα-liv 9月前編
17:24~:心惹かれるエンターテイナーの素質とは、「ためらわず恐れなくやり抜く」素質。出来ないことを潰すのではなく、得意分野を伸ばす方がいい。技術、経験は重要なものだが、あくまでパフォーマンスを裏打ちするものであって、演者の感情が聴衆に与える印象を決める。
20:40~:(宇宙さんの「好きなものと得意なものが違う場合はどうすればいいのか?」という質問に対して)他者から評価されるが、特に好きではないことを「得意」だと思うと、アイドル活動が辛くなり、つまらなくなる。自分が好きなものを追求し、それを表現していく中で、見ている側が評価してくれたらラッキー(つまり、アイドルというのはアイドル自身が発する「輝き」こそが最大の魅力であり、「輝き」は自分の好きなものを追求する中で発揮されやすい。他人の評価は後から勝手についてくるものであり、それを前提に考えるのは本末転倒だという意味だと解釈しました)。
【各配信について】
以下、TLS後の配信からピックアップして、手短に印象に残った部分をあげていきます。
フーリューフェス前特番:
人見知りの雰囲気を感じました。冒頭、両手を組んでいじいじとしていましたが、緊張の現れだったのでしょうか? 自信なさげに見えるので、あまりしないほうがいいかもしれません。ただ、番組が進むにつれ、いつもの調子を取り戻してきたように感じました。
フーリューフェス本番:
総括でも触れましたが、特番の緊張(?)が嘘のように、宇宙さんの持つ「楽しさ」を全面に発揮した歌声、パフォーマンスでした。以前、前にいたグループでは、「ステージ上では完璧でいろと言われていた」というようなお話をされていたと思います。私もそれには同意です。そして、このステージでの宇宙さんは完璧でした。
地霊殿・お絵かき配信・きあと先生コラボ
宇宙さんの「好き」を活用した、いい配信だと思います。イラストや、自分の好きなものを通して、ヴイアライヴの外側にリーチできるのは宇宙さんの強みです。今後も、その強みを発揮していただけたらと思います。
アクアリウム:
騒がしい印象のある宇宙さんですが、声音の大人っぽさもあり、落ち着いたトーンでの配信に強い魅力を感じます。アクアリウムのストーリー性との組み合わせは、そうした宇宙さんの魅力を引き立てていたように思います。
ASMR:
個人的にASMRは苦手な部類ですが、オイルマッサージは台詞も少なく、聞きやすかったです。音作りに対するこだわりも感じられ、非常に眠気を誘われました。
エアホッケー・Untitled Goose Game:
宇宙さん自身はあまり気に入っていないかもしれませんが、宇宙さんの口の悪さ(?)は切り抜き映えする要素だと思っていますから、さじ加減は難しいですが現状で問題とは思っていません(切り抜きだけみたら誤解されるかもしれませんが……)。ただ、Untitled Goose Gameは、せっかくのコラボ配信だったので、もう少しふたりのエピソードトークがあっても良かったように思います。
AC6:
せっかくなので1ルート終わらせる程度にはプレイしていただきたいと思っています。ただ、AC6はストーリー受けがよかったシリーズなので、今もう少しストーリーに対する解像度をあげていただいたほうが、視聴者が盛り上がると思います。
参加型企画:
参加型に参加したことはありませんが、見ているだけでも十二分に楽しめる配信です。積極的に視聴者を取り込んだ配信を行っていくところは宇宙さんの強みのひとつだと思いますので、今後も期待しています。
懸念点:
・いまだに、考え込んでしまう癖が抜けていないように思います。考えること自体は決して悪いことではありませんが、それで自分のパフォーマンスを下げてしまっては元も子もありません。もちろん、「割り切れ」といって割り切れるものでないことはわかりますが、配信者というのはメンタル管理が重要な職業です。私は、ヴイアライヴのみなさんには10年は活動していただきたいので、この部分について、自分でどうにもならないならカウンセリングを受ける等も選択肢として考えていただければと思っています。
以上。