「君、影薄いね」と貴方は言った

ネットの片隅に生きるだらだらしたフォーブログ

2025年5月・6月評価に代えて 出さなかった手紙 灯里愛夏編

 出さなかったんですけどね。

 

 

 まずはデビュー1周年、おめでとうございます。

 PDCAの代わりに設定された月間目標、「配信内でコメントとのやりとりをする」については、愛夏さんはとっくに出来ています。それを今更評価したところで、あまり面白いとは思えません。

 

 そこで今回は「2年間で積み上がった、愛夏さんへの思い入れ」を捨て、一人の消費者として、愛夏さんへの要望を出そう……と思ったのですが。どうせ誰も見ないものだからと思って書かずにいるうちに、書くことがなくなってしまいました。

 

 私が出そうと思っていた要望は、次のような内容です。

 

・候補生時代から数えれば、活動も3年目を迎え、新人とはいえず、かといって中堅ともいえない時期になった。

・今まで「期待感」や「フレッシュ感」で許されてきたことが、許されなくなってくる。その一方で、活動内容には「慣れ」が出始めてきて、精神的にも宙ぶらりんになりやすい頃。

・だからこそ今、改めて「アイドルとして絶対に他人に負けたくないポイント」を見つめ直し、その部分を突き詰めて欲しい。

・2年経過し、様々な経験を積んで来たことは事実。しかし、vortexコアを見る限り、パフォーマーとしてはまだまだ「新人」の域を出ない。もし仮に、今回のパフォーマンスがトリではなく2番手、3番手だったら、ファン以外の心に何かを残せただろうか?

・「ステージパフォーマンスに勝ち負けはない」というきれいごとを言うつもりはない。勝ちはなくても明確に「負け」はある。自分の推しがステージで、他の演者に印象で負けることを良しとする人間はいない。ステージ上で誰より輝いて欲しい。

 

 しかし、vortexコア後のメン限のお話を聞く限り、私が感じたことは愛夏さん自身も感じていらっしゃるようでしたし、「これから、灯里愛夏は何を武器に戦っていくか?」についても、スタッフさんとすでに話し合われているようでした。愛夏さんやスタッフさんが、これからさらに上を目指そうと考えていらっしゃることが知れて嬉しいです。

 

 愛夏さんは声優とアイドルという、ふたつの道を選びました。

 どちらも、日常的にライバルと競争し、選ばれていかなければならない業界だと思います。そうした世界で生きることで受ける精神的な重圧は、私には想像もつきません。

 

 ですが、愛夏さんはすでに一度、”選ばせた”ことがある人間です。

 愛夏さんを選んだ人間は……つまり、愛夏さんのファンは、当然、愛夏さんのことが大好きです。愛夏さんのことが大好きな理由は、たとえば見た目がかわいいとか、声が好きとか、配信が面白いとか、立ち姿からシームレスに移行する土下座フォームが美しいとか、人によって様々でしょう。しかし結局のところ、これらはすべて、「愛夏さんが「こういう姿を見せたい」と考え、努力し、それを実現してきたからこそ、ファンにそう見えている」に過ぎません。極端に言えば、ファンが愛夏さんを選んだのではなく、「魅了され、選ばされた」と言ったほうが正しいように思います。

 

 愛夏さんは定期的に、「愛夏が頑張った」と口にしますが、実際その通りです。愛夏さんは、「目標に向けて何をすればいいのか」を考える力があり、考えついたことを実行に移せる力、それをやり遂げる力を持っています。この「思考→努力→結果」のサイクルは、言い換えるなら「”選ばせる”ための方法論」は、ヴイアラの活動におけるいくつかの成功体験を通して、愛夏さんの中でノウハウとして積み重なっているはずです。私の経験からの感想ですが、業種によって「量」の差はあれど、この方法論自体が大きく変わることはないと思います。であれば、あとは業種に合わせて深堀りや努力の深さを変えていくだけで、愛夏さんは「選ばれる」側になれる可能性が高いと思います。

 

 同時に、愛夏さんはとても環境が良い。同じ声優志望の人間に比べれば、愛夏さんが先輩声優や裏方と触れ合う機会は比較にならないレベルでしょう。実力が同程度な場合、横の繋がりがある方が選ばれるというのは、どの業界でも同じだと思います。人に可愛がられる才能がある愛夏さんにとって、「人と触れ合う機会」、特にキャスティング権のある人間との接触は、多ければ多いほど良いはずです。

 

 もちろん、全員に好かれることはできません。時には「今この瞬間、この人に気に入られなければいけない!」という瞬間があって、そこで上手くいかなくて落ち込むこともあるかもしれません。しかし、不意に訪れた一度のチャンスを確実にモノにできる人間など、そうそういるものではありません。

 

 愛夏さんがヴイアラでデビューできたのはなぜでしょう? それは、デビューという目標に向けて、1年間、たくさん努力し、失敗し、多くの経験を積んで準備してきたからではないでしょうか。

 考え方を変えるなら、実生活におけるチャンスというものは、まったく意図しないタイミングでTLSのステージに立つのと同じことかもしれません。であれば、愛夏さんはそこで「選ばせる」ための努力の方法論を知っているはずです。目の前の1回ではなく、将来的に訪れる100の機会のために、日常的に同じことをしてください。

 

 繰り返しになりますが、愛夏さんはすでに「選ばせた」側の人間です。その方法論を研ぎ澄ませていけば、必ず結果はついてくる。不安に思うことはありません。それでも不安を覚えてしまったときは、ふと立ち止まって振り返ってみてください。そこには、愛夏さんを応援し、支えてくれるファンが必ずいるはずです。

 

 以上。