「君、影薄いね」と貴方は言った

ネットの片隅に生きるだらだらしたアラフォーブログ

とうとう二次元を侵食するAKB48を、もはや我々は笑うことは出来ない!

 AKB48アニメの設定が徐々に出始めてきましたね。

AKBアニメのストーリーがやばいwwwマクロスみたいで面白そう (萌えオタニュース速報)
http://otanews.livedoor.biz/archives/51845581.html

 これ、公開された当初からめちゃくちゃ興奮して「これマジ面白そう、この設定考えた奴は間違いなく天才!」と力説しているのですが、半笑いで「ハハッ」みたいな反応しか返ってこなくて寂しいです。
 だって「超銀河アイドルチーム」ですよ? 「非合法アイドル」ですよ? 「『会いに行けるアイドル』から『会いに行く(ていうか来る)アイドル』」ですよ? とうとう、アイドルがお茶の間に押しかけてくる時代になっちまった!
 キャッチコピーがこれまた良い。『愛に生き、会いに行くアイドル』。言葉の収まりも良いし、何より無駄に壮大。たったこれだけのキャッチコピーで、壮絶な物語が妄想が可能。ヤバイ。
 「地球滅亡直前まで、伝説のアイドルとして輝き続けた『AKB48』」って設定を、無駄にマンガのAKB49の「Beatlesを超えた」って冒頭の設定に繋げて妄想してみたり出来て、ワクテカが止まりませんね。
 実際がどうあれ、今出ている情報だけで判断するなら間違いなく面白いです、AKBアニメ。
 いやぁ、しかし、本当にこの設定考えた人は天才だと思います。ぶっちゃけた話、「AKBをアニメ化する」って言った時のアニメ視聴者層の反応は間違いなく「はぁ? ふざけんなファック」なわけですよ。「お前ら俺らの領域まで土足で踏み込むの? 容赦しねえよ?」みたいな。もう、武器を手に叩く気マンマン。壁どころか、有刺鉄線に電流ながした上で、その向こうに陣取ってるわけです。その壁をぶっ壊してヲタをぶちのめすのは、並大抵の衝撃じゃ無理無理の無理。
 けど、それをスタッフは本気でやろうとしてる。この設定、寒いと思う人間もいるでしょう。けど、確実にヲタの何割かの壁はぶっ壊れましたよ。
 
 商売としてもこのアニメには可能性を感じていて、例えば「楽曲の使いまわし」が平気で出来るという点は、かなりの強みだと感じます。「AKB0048が歌うヘビーローテーション」みたいなね。なんたって銀河最強の伝説的ユニットAKB48の遺志を継ぐユニットなんだから、「伝説のヒットソング」をリメイクして歌ったって何の違和感もありません。
 なもんで、新規曲織り交ぜつつ平気で旧楽曲使える。
 んで、旧楽曲が今までAKBに触ってこなかったヲタ層に認知され、そうすると過去曲がチョコチョコ売れてくる可能性がある。そこからAKBに引っかかれば当然新規層の推しはアニメ声優組になるから、新たな大人買い層を開拓できる可能性すら出てくるわけです。
 当然、あの設定なら戦闘バックにバンバン曲流していけるわけで、曲の認知度はガンガン上がるでしょう。上がらざるを得ない。これでCD(っつーか曲)が売れないわけがない。
 ここら辺は、アイドルマスターが似たような感じでしょうか。アニメのライブシーンやらで曲を流すことによって、今までゲームアイマスに触れてこなかったアニヲタ層が「あれ、意外とアイマスっていい曲あるんだな」と認知>お買い上げというのと同じような感じで。
 ただ、アイマスはアニメとゲームという近い媒体なんで層が結構被ってましたが、AKBファンとアニヲタってほっとんど層が被ってない感じなので、売り上げもガッポガッポですよ。この設定考えた人は本当天才ですよ。ヤバイ。
 まぁ、実際に俺が考えた通りになるかはわかりませんが(何せ素人考えですし)、そういう、売り方っていうんですかね、そういう部分から見ても考察の余地があるというか、楽しめるってのもまたすごい。
 勿論、CDが売れるかどうかは「AKB0048が面白いアニメである」という大前提があるわけですが、少なくとも製作側は「面白いアニメを作ってやる」と本気で思っているでしょうね。
 実写と二次元同時に売り出しというのはラブライブという先例があり、「二次元アイドルグループ」としてはAGC38がありますが、今回の事でAKBが一歩突き抜けて格の違いを見せつけたなーと、漠然とですがそんな印象を受けます。「お前ら、やるならこれくらい突き抜けろや」みたいな。それを可能にする豊富な資金力。世の中金や、金かけた分だけ戻ってくるんや!

 それで、表題の件になるわけですが。
 俺はAKBについてはまったく知りません。三次元アイドルとか興味ありませんし。その実態も、活動も、曲も、何も知らない。だから、AKBの曲が100万枚売れた! なんていっても、「工作乙」としか思わなかった。
 けど、違うんですね。少なくとも「工作によってムーブメントを作ろう」という、そんな浅はかな考えだけで動いているわけでは決してなかった。
 AKBの中身がどう、という話ではなくて。AKBは本当に、「売る」という事に対して貪欲で、本気で「売ろう」としてる。そのことを深く感じました。この貪欲さ、狡猾さ……言い換えれば「熱意」は、俺が普段触れているアニメ、ゲームの界隈では、久しく感じないものでした。
 それが良い、悪い、という話ではなく。
 その隠し切れないほどの「熱意」の前では、業界の垣根など関係なく、我々は蹂躙されるしかないなと、率直にそう感じたのでした。
 AKBアニメ、面白いといーな。