「君、影薄いね」と貴方は言った

ネットの片隅に生きるだらだらしたアラフォーブログ

カレーとやらを作ってみたわけだが

 はい、カレー作りました。
 きっかけは、つるさん(@turu_crane)が出したカレーのレシピ(http://cookpad.com/recipe/252807)に、くろせさん(@ku_rose)が反応したことでした。
http://twitter.com/ku_rose/status/4812219783061504
 くろせさんは以前このレシピに挑戦したことがあったらしく、その時どうやら「味がしない」という、なんとも摩訶不思議な状態になってしまったそうです(その時の様子はこちら→ カレー相談室 http://togetter.com/li/20502)。 
 見てみると確かに美味そうなレシピですし、評判も上々。しかし、実際に作ってみると「味がしない」という報告が多々……いったい全体、どういうことなの?
 というわけで、作ってみることにしました。

・まずは材料の調達から
 基本的にはレシピ通りの材料を集めてますが、色々と面倒なんで代用品も使っています。
 僕は鳥の皮があまり好きでないので、手羽先の替わりに腿の切り身を、にんにくのみじん切りは「桃屋の刻みにんにく」を、おろししょうがはチューブのものを使っています。
 「刻むのが面倒」とか「おろすのが面倒」というときに、これらのチューブ系は大変役立つので、是非利用してみてください。

・調理開始
1.まずは腿肉をヨーグルト400gに漬け込みます。

ぐちょぐちょ
 よくみると、レシピにはヨーグルト200gと書いてありましたが瑣末なことです。mikage飯は細かいことは気にしません。
 ついでにいうと、レシピ通りやると3時間以上漬け込む必要があるのですが、1時間しか漬け込んでいません。ぶっちゃけ、夜の20時から3時間漬け込むとか正気の沙汰じゃないですし、そもそも今回は「味がしないこと」に対する検証なので肉が柔らかくなる必要はないんだよ!!(自らを正当化)

2.たまねぎを刻んで、鍋にバター、とうがらしを入れて炒めます。

鍋の焦げ跡が歴史を物語る
 とうがらしは二本入れました。このレシピはトマトとヨーグルトで爽やかな味を演出するのが目的だと思うので、あんまり辛すぎてもなんですし……というか、辛いの苦手ですし。
 ここで緊急事態が発生! 見た目が明らかにクックパッドの写真と違う……つーか、黒い。

かなりの不安感
 明らかに炒めすぎです。だがそれがいい 
 そんな魔法の言葉を唱えればあら不思議。僕も大人なんで、自分を騙すことくらいは出来ます。
 というわけで、(黒ずんだ)たまねぎににんにくとおろししょうがを投入! 僕はにんにく臭いくらいのほうが好みなんで、にんにくはかなり多めに投入しました。はい、鍋の中身はどんどん黒ずんでいきます。大丈夫だ、問題ない。

3.カレー粉をぶち込む!
 いよいよ、カレー粉の出番です。今回使用したカレー粉は、S&Bのカレー粉です。赤い缶で、皆さんも一度は目にしたことがあるかと思います。
 というわけで、カレー粉を投入! レシピでは大匙2杯と書いてありましたが、個人的にそれではちょっと少ないんじゃないかな? と思ったのと、「味がしなかった」という点を踏まえて、「大匙いっぱーい、にはーい」と言いながら平野レミよろしく缶から適当にぶち込みました。何度もいいますが、mikage飯は細かいことは気にしません。分量でいえば、多分大匙2.5くらいかと思います。
 カレー粉をぶちこむタイミングを見誤ると粉っぽくなるよ! ということだったので今回はレシピ通りのタイミングで投入しましたが、肉に下味を付けるためにも、漬け込むヨーグルトに混ぜるのもいいかな? と個人的には思います。
 さて、カレー粉を投入してどうなったかというと……

黒い……
 大丈夫か? これ……
 つーか、クックパッドだとまだバター溶かした奴が残ってるっぽんですけど……水分とか全然ないよ? ていうかこれ、もうひき肉でもぶっこんでキーマカレーにした方がいいんじゃない? 
 などと流石の僕も心配になってきましたが、細かいことは気にしないのがmikage飯ですので、さくさく行きます。

4.トマトを投入!
 レシピに従い、水気を切っておいたダイストマト(約500g)を投入!

写真だと意外と赤いが……
 ぶっちゃけた話、写真映りがいいだけで、この時点でもかなり黒かったです。ちなみに、今回投入したのはそこら辺のスーパーで105円で売ってるダイスカットトマト2缶です(トマト缶は1缶400gだが、トマトの部分は240gしかないため)。事前に目の細かいザルに中身をあけ、何度か上下に振ってしばらく置き、水分を抜きました。
 ちなみに、塩は元のレシピと違い、この段階で投入しています。なぜかというと、素材に味がついていたほうが、後々満遍なく味が広がりムラがなくなる(と勝手に思っている)からです。

5.更に肉も投入
 ある程度トマトが馴染むまで混ぜ混ぜしたら、次はヨーグルトごと肉も投入します。

あれ? 意外とイケてね?
 ヨーグルトはレシピ200gに対して450g全て投入しましたが、ここまで読み進めていただいた賢明な読者の方々ならば、mikage飯が細かいことなど気にしないことは既にご承知の通りですね? 実際、多分問題ないと思います。ヨーグルトが多くなるとカレーの酸味、まろやかさが強くなるため、好みで量を増減してしまっていいでしょう。
 肉を投入し、ある程度混ぜ混ぜしたら、後はじっくり煮込むだけです。レシピでは水を3杯投入することになっていますが、明らかに水っぽいだろ……JK、ということで、水は200ml(カップ1杯分)だけ投入しました。あとは蓋をして、40分ほど煮込みます。

どうなる事やら……
 ちなみにこの時、水を投入してある程度煮立たせてから味見をしてみたのですが、oh……なんだこりゃ……水っぽ過ぎる上、味がまったくしません。まさにくろせさんの言っていた通りの状態です。この時点で、早くも今回の失敗を覚悟しました。

6.10〜20分経過して
【速報】タクティクスオウガをプレイしていたら、鍋を微妙に焦がした
 まぁ、鍋の底がちょっと焦げようが、上辺が食えれば問題ない。それがmikage飯だということは、貴方たちももうご存知のはずでしょう?
 というわけで、慌てて鍋をかき混ぜます。
 意外な事に、この時点で水分がかなり減っていました。

どろどろしているのがお分かりだろうか?
 一度は水を投入したことを後悔し、別にこれ以上投入する必要もないかと思ったのですが、一応レシピ通り40分煮るためにはまだまだ時間が必要だったため、水を50mlだけ投入しゆっくりかき混ぜることに。恐らく10分くらいはそうしていたと思います。その間、何度か水を継ぎ足しました。
 ちなみに、20分くらい煮た時点でとうがらしは捨てました。辛さが目的ではないので……。

7.煮込みは終わり、最後にウスターソース
 煮込みを終わらせ、最後にウスターソースを投入します。ぶっちゃけここはソースでも良いと思うのですが、水分を失ったカレーに水気を与えてさらさらに戻すため、水分の多いウスターソースを使うのかな?

カレー屋でウスターかける人いるよね
 トマト的な甘みが欲しければトマトケチャップを投入すればいいのじゃないかと思います。ただ、今回はレシピからあまり外れないように作るのが趣旨のため、おとなしくウスターソースを、これまた平野レミよろしく容器から直接さらさらとかけました。恐らく大匙2杯分くらいかと……。ウスターを投入した後は、適当に混ぜ混ぜした後、しばらく放置して荒熱をとります。猫舌なので、熱いと食べられませんし……。

8.そんなこんなで

結構美味そう
完成。
 大丈夫でしょうか……レシピでは結構さらさらしてるっぽいのに、これは水気なんて全く無いんですけど……。
 恐る恐るスプーンを口に運ぶ俺。ていうか、もう夜23時だよ。飯食いたくねェ。しかし、ここまでやったからには食わないわけにもいきません。
 というわけで、いざ!
 
 パクッ

・・
・・・
 うん、うめぇ。
 普通に美味しかったです。カレー自体はトマトの酸味が利きつつも、ヨーグルトによってまろやかな仕上がりになっていて、食が進みます。なおかつ鶏肉の皮や脂身部分がどろどろに融けているため、かなり食べ応えがある感じです。
 肉は1時間しか漬けていなかったものの、かなり柔らかくなっていました。口の中に入れると、それだけで形が崩れるくらい。今回は腿肉を使ったので、煮ている最中に形が崩れカレーの中で身が砕けてしまったものも結構あるのですが、それはそれで肉が散逸している状態なのでgoodでした。
 恐らく、このレシピの理想系はさらさらしたスープカレーっぽい感じで、もうちょっとトマトの酸味とヨーグルトのまろやかさを前面に押し出したスマートな味なのでしょうが、ごてごてが好きな僕にとっては十分合格点です。
 前述の通り酸味がきいているためぱくぱくといってしまい、確かにレシピの通り「中毒になる」(というか、おかわりしたくなる)というのも頷けます。
 
 さて、ここでくろせさんが作った際に何故失敗したのかを考えてみると、やはり水分投入のタイミングの問題だったのではないかと思います。
 恐らく3杯を一気に投入すると、40分煮てもさらさら状態が解決されずに味が薄いままなのではないかと思います。上の方でも言った、失敗を覚悟した時のような状態が、くろせさんのいう「味がしない状態(ぴりっと辛いだけ)」なのではないかと思います。
 確かに、今回のカレーですら最終的には水2.5杯分を投入しているため、理想的な状態を作るには水3杯分が必要だと思うのですが、一度煮詰めてどろどろにしてから、適時タイミングを見計らって少しずつ水を投入していってもぜんぜん間に合います。というか、その方が仕上がりの味、状態を計算しやすいため、そちらを推奨します。
 味に関しては、
1.ヨーグルト量の調整
2.トマト量の調整
3.最終的な調味料の調整
 によって、お好みに変化させることが可能だと思います。僕は手羽先は骨がついているため(あと、皮が苦手なので)、カレーでは食べ辛いと思うのでやりませんでしたが、手羽先のようにねっとりしたコクの出る贖罪を使っても美味しくしあがるでしょう。

 と、いうわけで、今回のmikage飯も大勝利でした。そろそろ敗北を知りたいです。
 それでは、ご馳走様でした。