「君、影薄いね」と貴方は言った

ネットの片隅に生きるだらだらしたアラフォーブログ

ヴイアライヴのファンです。例の件についてすべてお話します。

 まず初めに。何らかの間違いでこのエントリを開いてしまった愛夏、宇宙、レトラは、すぐにブラウザを閉じること。また、ナイーブなファンも同じようにブラウザを閉じること。

 

 

■はじめに

 さて、無事に最終審査も終了し、久しぶりにツイックスを「ヴイアラ」で検索していると、ある話題がチラチラと目につくようになりました。曰く、「茶番だと言われてるけど~うんぬんかんぬん」。

 個人的には、この審査結果について、茶番だと言われようが大した問題に感じませんが、確かに、ヴイアラには追っている人間だけが感じられる独特の空気感があったように思います。

 そこで、ヴイアライヴをまがりなりにも1年追いかけてきたファン目線から語る、「ヴイアライヴとは何で、ファンは何を焦っていたのか?」をお話しようかと思います。「ヴイアラの配信は9割程度リアタイしていて」「ディスコード等のファンコミュニティには属さない」という視点からの所感ですから、別の見方、感じ方があるかもしれませんが、その時には歴史的資料としてブログなりに書き残しておいていただけると、後から「あの時期はこんなだったね」と話すときの助けになるかと思いますので、ぜひお願いします。このエントリは、「少なくとも、ひとりはこうした見方をしていた人間がいた」という資料です。

 

■ヴイアライヴとは何なのか?

 そもそも、「ヴイアライヴ」とはなんだったのでしょうか?

 これは、1年経過した今でも、私が6月に書かせていただいた「ヴイアライヴ解析・完全攻略」(https://blue876.hatenablog.com/?page=1690868440)からほぼズレることはありませんでした。

 つまり、「ヴイアライヴ」とは、「ゲームの『アイドルマスター』を現実で再現しよう」という企画でした。通常配信やメン限、1on1などで候補生とコミュを構築し、好感度を高め、イベントを発生させ、彼女たちの成長の助けとなりつつも、ファンを増やすためにあれやこれやと奔走する。最終審査で一定数のファンが獲得できなければ、その時点で活動終了(ゲームオーバー)。この1年のプレイヤー=我々の目的は、来たる最終審査の日までに、この足切りゾーンを超えるファンを獲得することだったわけです。

 さて、ここで賢明な皆さんは、こう思うかもしれません。

「いや、言うてゲームはゲーム、リアルはリアルでしょ」

足切りなんてされるわけないじゃん。売り出したいんだろうし、「ゲームっぽい演出」をしているだけでしょ。金だってかかってるんだから」

 あるいは、こう思われるかもしれません。

「他人の人生を「ゲーム」扱いするなんて、そんな人の心がないことある?」

 

 結論から言います。

 このヴイアライヴという企画のコンセプトは狂っています。少なくとも、ヴイアライヴを追いかけていた一定数のファンは、その「狂気」を感じていたはずです。だからこそ、我々は最終審査を前に焦りを感じていたわけです。

 

 ヴイアラのコンセプトの何が狂っているか?

 それは、「ゲームの再現」どころではなく、「ヴイアラは完全にゲーム、あるいはアイドルマスターとしての”リアル”である」と運営が考えているところです。運営がこの1年、まともにヴイアラを宣伝してこなかったのも、「1年目は候補生として活動するわけだから、その時点で売れるのはおかしい」という思想を持っているからだと私は考えています。なんなら、運営的には、「ヴイアラは、この時点で売れて欲しくない」とさえ思っていたかもしれません。

 ヴイアラという企画は、「年頃の少女の貴重な1年」と、顔も見たことがないようなプレイヤー=我々の1年をbetさせ、リアルでアイドルマスターをやらせるという、およそまともな人間では考えつかない、考えついたとしても実行しないコンセプトの企画なのです。少なくとも、私の視点では。

 

 多少救いなのは、我々や候補生3人が「ヴイアライヴ」というゲームの範疇にいる限りは、運営は比較的、好意的だというところです。そこら辺のV界隈や地下ドル界隈では、所属アイドルの人間性を無視したようなクソ運営の話などざらに見かけますが、ヴイアラは違います。

 候補生たちとの関係もそれなりに良好っぽかったですし、早々にLive2Dのアップデートに着手したり、めちゃくちゃ出来の良い3Dモデルを用意してくれたりします。

 あるいは、始動してすぐに帯番組を開始し、MCに売れっ子芸人である土佐兄弟、ゲストも各界隈の著名人をお呼びするなど、かなり前向き、前のめりにアクションを起こしてきました。アイマス界隈のえらい人をゲストに呼んでみたり、内部に対してコネを作る機会も多く提供してきました。

 放送中の度重なる不手際は、「スタッフがヴイアラという企画をどうでもいいと思っていててきとうだから」というよりは、単純にスタッフの社会人として、あるいは「他人が人生を賭けた企画に参加している」という意識が低すぎることが原因という印象です。

 

 このように、運営は決して、ヴイアライヴという企画を消耗品だと考えているわけでも、別にどうなってもいいと考えているわけでもないというのが私の見解です。ただ、運営が興味を持っているのは、あくまで「最終審査を無事終えること」であって、「3人が合格すること」が望ましいけども、駄目だったら駄目だったでそれも結果だよね、くらいに考えているっぽいだけです。「3人合格」がグッドエンドだとすれば、それを目指して頑張るのはあなたたちプレイヤーの仕事だよ。私はこの3ヶ月、運営からはそういわれているように感じていました。

 

■1年を振り返りながら、心境の変化を追う

 さて、ここからは1年を通じて、「ヴイアライヴ」というものにどう関わり、どう意識が変化していったかを振り返っていきたいと思います。

 

・4~5月

 4~5月は、そもそも追いかけている人間も少なかったですし、熱心に追いかけるファンは更に少なかったです。大半の人間が「様子見」の状態で、私も「孫を応援するおじいちゃん」みたいな気分でしたし、ヴイアラを好意的に紹介するエントリでも、大半は「なんとなく遠巻きに見ている」とか、そのレベルの距離感でした。

 

・6~8月

 5月を終えた時点で、ヴイアライヴが非常に「ゲーム的」な構造であるということは、複数のファンが指摘するところでした。また、8月頃になると、「ヴイアラは我々の世界の話ではなく、アイドルマスター世界の存在の話なんだ」というコンセプトが明確になりました。

 私のエントリを振り返ると、この頃には「ヴイアラには長期的なロードマップがある」と指摘しています。実際、今でもヴイアラには長期的なロードマップがあるとは思っています。しかし、8月時点とは違い、この「長期的なロードマップ」は、例えば「この時点で歌枠、この時点で誕生日配信、ここで最終審査、ここでデビューお披露目」程度のかなり大雑把な枠組みであって、細部はほとんど詰めていないかもなという印象に変化しています。

 

 私のエントリを振り返ると、「デビューをモチベにしている以上、それが消えると企画の芯がなくなるので、候補生2年目もありえる」という見立てをしていたようです。つまり、この時点では「少なくとも2月の最終審査は茶番とは言わないまでも、そこまで重要なイベントではないだろう」と考えていたようですね。

 

・9~11月

 TGSや公式番組9月回を経て、候補生を応援する気持ちに熱が入ってきた頃です。5~6月の同接2~300人前後だった頃から少しずつ同接も増え始め、9月回で候補生たちの「本気」を見たことで、ファンも夢中になって候補生たちを応援し、その結果としてファンコミュニティが活性化するなど、ファン活動に「楽しさ」が加わってきた頃ですね。界隈の空気的に、この頃、最終審査の件についてそれほど深く考えている人間はいませんでした。「まあ、なんだかよくわからないけど多分いけるんじゃね?笑」くらいに考えていた人間が大半という印象です。3Dお披露目やリローディングの初披露があり、非常に界隈が楽観的だったことを覚えています。

 

・12月

 異次元フェスの前説を担当したことで、ヴイアラの知名度が2~3段階くらい向上しました。「ヴイアラ」で検索したとき、これまで以上に好意的な意見が見られるようになり、4~5月から追っているファンにとってはかなり嬉しい時期でした。

 

 そして、それが一変するのが12月17日です。

 

・12月17日

 ズマによる「重大発表」とだけ書かれた配信がはじまりました。

 重大発表の内容は「オンラインライブ決定!」というめでたいものでしたが、同時に発表された「デビュー条件」が大問題でした。

 

「動員数(チケ販売数なのか、リアタイ視聴数なのか不明瞭)+最終審査投票数の合計が5000以上の候補生は全員デビュー」

 

 これを聞いたとき、ヴイアラを追う歴が長ければ長いほど固まったと思います。

「5000? いや……きつくないか?」

 と。

 ヴイアラを追っている人ほど、普段の配信の同接数、歌枠の同接数を知っています。それがどれくらい前後するかも、よーく知っています。それで5000。はっきりいってかなりギリギリだと思いましたし、上手く設定されている数字だとも思いました。当時の中間審査ごとの票の伸びを考えれば、商業的に目指しているだろう2000枚程度のチケがさばければいけるか? という想定でいました。しかし、ここからどんどん票読みが難しくなっていきます。

 

・12月末の3Q中間投票

 異次元フェスでの知名度向上と、最終審査のボーダーで危機感を覚えたファンたちの宣伝活動により、3Q中間投票の投票数は飛躍的に伸びました。しかし、それが逆に最終審査の票読みを難しくする結果になってしまいました。簡単に言うと「伸びすぎた」

 最終審査は3月末です。しかし、12月の時点で人が流入しすぎてしまった。本当の意味でファンになってくれた人が多いなら良かったのですが、ヴイアラの境遇に同情し、義理で投票してくれた人がどれだけいたのか? そうして投票してくれた人が、果たして3ヶ月後まで残るのか、残らないのか? これが全くわからない。

 一部では楽観視する向きもありましたが、投票系で楽観視はご法度。常にネガティブを考え、そのために備えなければなりません。更に加えて、3Qでは愛夏にQQを取ってほしいという人が多く、愛夏票が多くなり、結果として歪な票割りになってしまった。そのため、最終審査の票割りをどう行えばいいのか、これも不明瞭になってしまいました。

 本来なら嬉しいはずの知名度向上、投票数増加が、逆に最終着地地点を不鮮明にしてしまう結果になったのは皮肉なものです。

 

・1~3月

 2024年を迎えてから、運営はまったくと言っていいほど何の宣伝もしてきませんでした。最終審査を前に、異次元フェスで伸びた知名度を少しでも維持、向上させて行かなければいけない時期にも関わらずです。

 ここに至って、ヴイアラファンは勝股という男の異常性を、少しずつ感じ取り始めます。「勝股って、もし誰かが5000票に届かなくても、「いや~今回は残念でしたね!」とかいって流しそうだよな」。そんな話をすることもありました。

 私の勝手な見立てですが、異次元フェスでの知名度向上は運営にとってはあまり望んだ結果ではなく、この3ヶ月の動きのなさは、あえて知名度を落とし、ファン活動と候補生たちの地力で試練を乗り越えて欲しいという狙いがあったように感じています。人の人生で遊ぶな。

 挙句の果てに、2月末に発表されたチケ販売数は、なんと1208枚。商業的な成功(と勝手に私が見立てていた)ラインの2000枚どころか、1500枚にすら届いていなかったのには、かなりの衝撃を受けました。仮にチケ1500枚、投票3500票でデビュー決定したとしても、「その後」を考えればかなり苦しいと言わざるを得ない数字です。可能であればチケ2000枚以上の売上は確保したい。

 

 なぜ一般人である私がそんな事を考えなければならないのか?

 それは上述の通り、ヴイアライヴが候補生どころか我々の人生をもbetさせる異常なコンテンツだからです。

 

 こうした運営のプロモーション的な協力も望めない、票も届くんだか届かないんだか読めない、勝股はサイコパス気味という霧の中を我々が彷徨う一方で、候補生たちはどんどん成長していきました。その成長を見るたび、私は「この子たちをなんとしてでもデビューさせてあげたい」と思い、様々な活動に取り組んできたわけです(といっても、私の活動などはほんとささやかなものですが)。

 

 結果として、多くの方の熱心な活動や、善意によるご協力、何より、候補生自身の魅力によって、ボーダーを大きく超えるチケ販売数、得票数を達成できたわけですが、ファン目線では、決して「茶番だった」と言えるほど楽な環境ではなかったことは本当です。勝股が異常だから。

 

「1人だけ5000票を超えられない候補生がいたとしても、こいつなら特にワンチャンもなくそのまま1人だけ脱落させてデビューさせる」、そういう凄みが勝股にはあり、それが我々を宣伝活動に駆り立てた。私の解釈では、そういうことになっています。

 

以上。

ヴイアラライブ-THE LAST STATEMENT!!!-ダラダラ雑語りレポ

 3/31にヴイアライヴの1stライブがありました。

 わたくしは実は、アイマスは知ってはいても詳しくはありません。ですので、今回は「1年間、ヴイアラを追ってきた人間」が今回のライブを見て何を感じたのか? という部分を主軸に、だらだらと語っていきたいと思います。あくまで1個人の感想ですので、解釈違いがあってもご容赦ください。

 

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・前説

「わたしたち、ヴイアライヴです!」って言ってるけど、ヴイアライヴってユニット名?

 

・HELLO!!

 開幕”HELLO!!”、これね。

 これ考えたやつ誰? 君、”理解”ってるねぇ~。

「HELLO!!」はヴイアラの3人がはじめて投稿した「歌ってみた」なわけですよ。それが約1年の時間を経て、今こうしてファーストライブの開幕で歌われる。これだけでもうね、泣かないやつおる

 この曲が876プロ入りの伏線だったとか、個人的にはそこは全然重要じゃなくて。あの、どことなく自信がなさげで精神的にも不安定だった3人が、今はこんなにも堂々と、楽しそうにステージの上で歌っている。その事実が何より嬉しい、開幕からそう思わされましたね。

 

・MC1

 めっちゃ息あがってる……。

 実はヴイアラの3人って、めっちゃ息あがるんですよね。

 それが不安要素だったんですが、まさかあんなことになるとはね……。

 

ダンス評価パート:


Hotel Moonside(Extended Live Version) 宇宙

 MCパートのふにゃふにゃしたいつもの感じから一変、エキセントリックなステージ演出と共に、長尺のソロダンスを披露する宇宙には、いや~痺れましたね! 

 普段の宇宙からは想像できないようなセクシーさあり、普段見せない悩みや苛立ちをイメージさせる表現あり、何より、「宇宙統一」を目標に掲げる女が高く拳を突き上げるという振り付けには思わず震えてしまいました。

 初ライブの、実質トップバッターという環境で、これだけダンスのみで場を魅了できるのは、宇宙のポテンシャルの高さを雄弁に物語っています。歌唱パートに入ってからは、原曲の持つセクシーさを「上水流宇宙」という存在で再解釈し、色気がありつつもどこか若々しく、澄んだ印象を受け、ライブの開幕に相応しい1曲だと感じました。

 

・Emergence Vibe レトラ

 続けてはレトラのEmergence Vibe。レトラがダンスを学び始めてからまだ半年程度ということで、よくよく見るとレトラのダンスは動きが比較的ひかえ目な振り付けになっていることがわかります。

 しかし、レトラのダンスは、腕や脚を大きく使うことで「動きのあるダンス」という印象を見ている側に与えます。それに加えて、レトラは自覚があるのか無自覚なのか、「自分を魅力的に見せる動作」が自然とできる女でして、Emergence Vibeの曲調も合わさって、全体的にセクシーさを感じさせる1曲でした。

 

・We're the one 愛夏

 あのぉ~、この灯里愛夏って子ぉ、「可愛いアイドル」を目指しててぇ……。ついこの間も「私はかわいいアイドルを目指してるんです」って言ってたばっかりでぇ……。

 それがお前、なんだこのキレのあるダンスとイケメンボイスは? 面白いと思えば何でもぶっこんできやがってこのエンタメ特化女がよぉ! ふざけてるのか💢💢 優勝優勝!!!💢💢💢

 ヴイアラのダンス担当といえば宇宙というイメージの方も多いと思いますが、愛夏も小さな頃からモダンバレエを習っており、所作の美しさや、しっかりした土台を感じさせる愛夏のダンスは、個人的にはかなり評価しています。

 本人は、長年続けて身体に染み付いた「モダンバレエの癖」が抜けないことを気にしていましたが、この大舞台で、その経験を、男性アイドル的な動きのキレや所作の美しさ、大胆さに昇華させるとは……本当にこの子は本番に強い、そう思わされました。まーじで見てください、大胆に見えてこの美しい指先を。完敗です。

 

・OH MY GOD 愛夏&レトラ

 ハァ?(ブチギレ)

 いや、本番に強いとは言ったよ? でも愛夏、お前の体力無限か? あと、お前の喉どうなってんの??? さっきのイケボから続けざまに出していい声じゃないだろ! 連続で歌ったいり踊ったりする曲じゃないんだよ!! 愛夏の弱点だった喉の震えも完全に克服していて、本番に強いにも程があるやろがい!

 そして、レトラ、まさかお前がこの曲を踊るとは……。さっきも言った通り、レトラはダンスを始めてまだ数ヶ月。それがこのステージで、ダンサブルな曲に挑戦し、しっかり踊り切れたことには、大きな衝撃を受けました。お前らのポテンシャルどんだけあんねん。キレるぞ!

 

・MCパート2

 落差~! 

 この落差がヴイアラの魅力でもあるわけですが、この普段とあまり変わらない様子に、3人とも緊張がありつつもポジティブにこのライブに挑めているというのを感じられて、非常に腕組みしてうなずきたくなりましたね。

 

ヴィジュアル評価パート:


・純情Midnitht伝説 レトラ

 なんか治安の悪い曲きたああああああああああああ!!!
 個人的に、レトラのことはヴイアラで1番ドンキ・ホーテが似合う女だと思っているので、治安が悪い曲が似合うと思うんですよね。どう?(どうとは?)

 レトラはとにかく顔がいいので、ヴィジュアル審査なんて画面に映ったら顔パスだろ何すんだよと思っていたのですが、「スタンドマイクを使うことで、一般的にイメージされるアイドルのステージとは一風違ったステージ演出」でヴィジュアルを表現していました。レトラはバンド出身なので、もしかしたらヴイアラに参加する前のレトラは、こうしたステージングが得意だったのかもしれないですね。

 

・太陽キッス 愛夏

 愛夏の、小宮果穂へのリスペクトがこれでもかと詰め込まれた一曲でしたね。ことあるごとに愛夏が語る、TGSでの小宮果穂との出会いは、愛夏にとっては本当に大きい出会いだったのでしょう。生来、引っ込み思案で暗いところのある愛夏が、こうして明るく大胆に、前向きになれたことを思うと、小宮果穂には感謝してもしきれません。

 元気よく歌い上げられたこの曲は、爽やかでいながらエモさも兼ね備えて最強に聞こえる1曲になりました。ヴィジュアルの表現は「奇怪な生物もとい劇場愛夏がタオル回しを煽る」というもので、会場の盛り上がりを意識する愛夏らしいものでした。

 

・シャイノグラフィ 宇宙

 思わず叫んじまったよ、「こすもおおおおおおおおおお!!!」ってね……。
 個人的に宇宙がもっとも魅力的にシーンは、本人が楽しそうにしているところです。シャイノグラフィを歌う宇宙は本当にのびのびとしていて、楽しそうで、宇宙の魅力が遺憾なく発揮されていましたね。そして何より、ヴィジュアルの表現である「ドローイング」。宇宙はステージの背景素材を自分で作ることが多いのですが、これがね……ヴイアラ追ってきてこの絵で泣かないやつおる???

 ここからちょっとメガネクイクイしながら早口でオタク解釈を喋るんですけど(前置き)、かの有名な9月後半回、3人が作ったMVには、同じように「モノクロだった世界が、ヴイアラに参加したことで色づく」という演出が使われています。パフォーマンスを完遂できたレトラ、愛夏は9月後半回を超えて一歩踏み出した印象がありますが、宇宙だけは眠り姫を歌い切れなかったことで、ひとりだけ「色づいた世界」に至れなかった。

 実のところ、7月~8月頃の宇宙は絶好調で、ここでいう「ヴイアラに参加して世界が色付く」感覚を味わっていたように思います。しかし、それが9月で大きな挫折を経験し、ひとりだけ取り残されることになってしまった。宇宙のそんなこれまでを想うからこそ、3人のイラストに色がついたときはね、もう絶叫ですよ。涙流しながら「こすもおおおおおおおおおおおお!!」ってね。マジで叫びました。

 

・電波感傷 愛夏&宇宙

 愛夏の体力無限?(2回目)

 We're the oneでも言った通り、愛夏は長いことモダンバレエを習っていて、ダンスに対しては自信を持っているようなことを言っていました。対する宇宙も、アイドル的なダンスには自信を持っていることは皆さんご存知のとおりです。

 電波感傷は、そんなダンスに自信を持つふたりのデュエットということで、非常に見応えのある、キレのあるステージに仕上がっていましたね。この次のデュエット曲である餞の鳥もそうですが、デュエット曲はただ「ふたりが共演する」だけでなく、どことなく「ふたりの勝負」を思わせる部分があり、それがお互いの実力を120%、130%と引き上げていたように感じます。こうしたポイントは、1年を通して勝負を重ね、関係性を深めてきたヴイアラならではなのかもしれません。

 

・MCパート3

 俺らは何を見せられているんだ???

 ステージとMCの落差が激しすぎて風邪を引きそうですが、これがヴイアラのry

 

ボーカル評価パート:

・餞の鳥 宇宙&レトラ

 スタートから殺す気かこいつら????

 しっとりとした宇宙の歌い始め、その後を引き継いだ、レトラの本領発揮ともいえる情感たっぷりの歌声は、これが候補生(当時)? バカ言っちゃいけない。これでデビューできなけりゃ勝股の勝股ソードへし折るぞと思ったものです。

 個人的な印象ですが、ふたりは基本的に噛み合わないというか、仲良くしていても根底の部分では打ち解けないという印象がありました。もちろん、我々から見えない場所でどうだったかはわかりませんし、仲がいいことはわかるのですが、根本的に生きている世界が違うと言うか……。

 そんなふたりが、餞の鳥で美しいハーモニーを奏で、お互いがお互いの歌唱を引き上げているところを見るのは、なんというか……戦友が背中を預けあっているとでもいうか、「信頼」の形を見るようで感動しましたね。

 Voパートはカメラアングルが得意に秀逸で、対決するように向かい合うアングルや、輝く世界にふたりで向かい、手を差し伸べ合うシーンは本当に震えました。

 

・Sing My Song レトラ

 叫んじまったよ、「レトラあああああああああああああああああああああ」ってね……。

 歌詞、歌い方、全てにおいて最強最強最強!!!!!!!

 バンド上がりで、アイドル界隈のことは何もわからず、シンガー志望だったこれまでの自分とみんなが求める「アイドル」像との差に苦しみ、MQご褒美だったトワイライトスカイのディレクションを受けて、とうとうその想いが堪えきれずに「アイドルとしての歌い方がわからない」と吐露してしまったレトラ。

 個人的に、ご褒美トワスカがリリースされたときは、正直いってそのディレクション方針には大きく不満を持っていました。もちろん、その後を考えれば、あのときの指導が生きていることは明白なのですが、当時は「レトラの歌の良さ」を殺しているように思えて仕方ありませんでした。レトラ自身、自分が今まで学んできたものを一旦削ぎ落とされ、混乱してしまったことは想像に難くありません。

 そんなレトラが、ヴイアラとしての1stライブで、自分の想いを乗せて万感の想いを込めて「アイドルらしく」この曲を歌い上げる。その姿に胸を打たれないものがいようか、いや、いない。

 

・眠り姫 宇宙

 ハイキターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(クソデカボイス)。 

 ヴイアラ追ってる人間で「眠り姫」が来ること予想できなかったやつ0人説。

 7~8月と好調で、9月で大きな挫折を経験し、1stライブという舞台で再びこの歌に挑戦し、乗り越える。こいつの人生、泣きゲーかなんかか?

 しかし、9月回と今とでは宇宙を取り巻く状況も大きく変化しました。あのときは過去の想い出に嗚咽を漏らしてしまった宇宙にも、今は愛夏、レトラという1年間ともに戦い抜いた戦友がいます。だからこそ、彼女の歌声には少しの揺らぎもなく安定していましたね。

 そして、その上で、9月から前に進むために、ひとりでステージに立ち、堂々とパフォーマンスする姿には、眠り姫の歌詞のような気高さを感じずにはいられませんでした。「涙を希望に変えるために、人は新たに生まれ変わる」「誰の助けも、今はいらない」━━あまりにも上水流宇宙の、この1年の最後を飾るに相応しい歌詞だと思いませんか?

 

・always

 叫んじまったよ、「まなかあああああああああああああああああああああああああああ」ってね……。

 ボーカルパート全体に言えることですが、何? 人のこと歌で殴ってきすぎでしょ。

 太陽キッスが小宮果穂へのリスペクトだとしたら、この曲はヴイアラという企画への、今まで愛夏と少なくない時間を過ごしてきた我々への、そしてライブを見に来てくれた全員への感謝の曲です。断言しますが、ヴイアラを追ってきて、この曲で泣かないやつは誰一人としていない。それほど、愛夏がこの曲に丁寧に詰めた想いが、歌声を通して、はっきりと我々に伝わってきました。愛夏、お前は最高のアイドルや!

 

・MCパート4

 ええ話やね……。流石に「何を見せられているんだ……?」ということもなく、ライブを前にして3人が、本当の意味でいい関係性を構築できたのがうかがえるしみじみトークでした。

 

・リローディング ヴイアライヴ

 もう聞きすぎて伝統芸感すらあるリローディングも、3Dお披露目のときとはまったく別物の仕上がりになっていましたね。声の伸びや大きさ、ダンス、どれをとっても段違いで、3人の成長がうかがえました。ヴイアラの企画当初は、オリソンを作る予定がなかったことを考えると、リローディングがあって本当によかった。ズマを説得していただいた方々には頭が上がりませんね。ありがとう大澤先生。オリソンなしとか正気じゃねえぞズマ。

 

・GR@TITUDE 愛夏、宇宙、レトラ

 ラストを飾るのは、爽やかな曲調に、これまでを振り返り、未来への希望を感じさせるようなGR@TITUDE。まさしくヴイアライヴの1stライブラストを飾るのにぴったりな曲でしたね。感無量で聞いていました。

 

・勝股パート

 今見ると、こいつ「だ……駄目だ、まだ笑うな……こらえるんだ……し、しかし……」みたいな顔してんな。おいズマ!! デビューしたからにはもっとちゃんと3人サポートしろよ! あと、二期生とか来たとしてまたこの方式だったらぶっ飛ばすからな!!

 

・デビュー発表パート

 思わず顔を覆ってしまう愛夏、嬉しそうにする宇宙、静かに微笑むレトラ、すき。


いいライブだった、掛け値なしに。

久しぶりのヴイアラエントリと今後について

■はじめに

 ぎゃふん(挨拶)

 ネタ投稿を抜かせば、実に3ヶ月ぶりのヴイアラ記事をお送りいたします。

 まず、第一に、

 

 3人とも、デビュー決定おめでとう!!

 

 1月~3月の、特に何もサポートする気を感じない運営方針には不満がありますが、フタをあけてみれば、目標を大きく上回るチケット販売数、得票数を達成することができました。異次元フェスで跳ねた知名度は、今年に入ってからの3ヶ月でほぼ落ち着いたことを考えると、この数字は候補生、いや、デビューを控えたアイドルたち3人の実力と、ファンによるプロデューサー活動の結果だと胸を張って言えると思います。何はともあれ、お疲れ様でした。

 

■エントリを書いていなかったことについて

 さて、デビューにかこつけて何を書こうか、以前のエントリでも見ながら、「あのときはこうだったね」なんて振り返りでもしようかと思っていましたが、流石に1年しか経ってないコンテンツを振り返るのはまだ早いと思い直したので、別なことをお話しようと思います。

 

 今年に入ってからエントリを書いてこなかったのには理由が2つありまして、まずひとつは、単純にアイドルたちが成長しすぎて特に言うことがなかったからです。3人とも、たった数ヶ月の間に見違えるように成長し、若者の成長の早さを実感させられた1年でした。

 ふたつめは、私自身が、今後もヴイアライヴを追っていこうと思い直したからです。実のところ、私は送り出すのが得意なオタクでして、立ち上がりのまだ盛り上がりに欠ける時期に賑やかしとして重宝されるものの、ある程度コンテンツが成長すると、他にもっと活動的だったり、知識があったり、「役に立つ」ファンが参戦してきて、次第に存在感が薄れていく。そうすると、自分は別にいてもいなくても良いように思えてきて、次第に疎遠になってしまう、という風に生きてきました。ですから、ヴイアラについても、「最終審査までは絶対に追いかけるけど、デビューが決まったら身を引くかもしれないな」という意識を、昨年は常に持っていました。

 しかし、3人が持つ大きな魅力と、「まだ自分でもこのコンテンツの力になれるな」と思う部分があり、ヴイアライヴを追っていこうと決めました。そうなると問題になってくるのが、「どの程度の力の入れ具合なら、息切れせずに付き合えるか?」という部分です。デビューまでという目標を定め、そこに向けて全力疾走するだけであれば簡単です。しかし、その後も追い続けるのであれば、自分で「付かず離れず」をコントロールしなければ、いずれ燃え尽きてしまいます。私が出した結論は、「やれないことはやらないし、出せない金は出さない」というものです。エントリを無理やり書こうと思えば書けましたが、そうした義務感で書くのは、活動として続かないなと思い直し、今年に入ってからは筆を休めていた次第です。

 

■今後の方針について

 さて、今後の個人的な活動方針と考えに触れていきたいと思います。

 昨今、ヴイアラPの熱心な広報活動により、ヴイアラの知名度は飛躍的に向上しました。特に現地でのビラ配りには頭が下がる思いですし、ミリオンライブ駅広告の出稿については、誰しもが度肝を抜かれたことだと思います。運営がまともに宣伝しない分、熱心なヴイアラPが時間と労力と金をかけて活動し、その結果としてデビューにこぎつけたことは事実です。

 一方で、こうした「活動の貢献度」が可視化されるにつれ、同じヴイアラファンとして、「はたして自分はヴイアラの役に立てているのか?」「自分のファン活なんて、何の足しにもなっていないんじゃないか」、そういう不安を感じるファンもぽつぽつと観測されるようになってきました。

 しかし、不安になる前に、ちょっと考え直して見て欲しいと私は思っています。

 彼女たちは、一体どういう存在なのでしょうか?

 そう、彼女たちはただのアイドルではなく、ライバーアイドル、つまり配信者としての一面も持っています。

 ヴイアラを追っていらっしゃる方ならご理解いただけるかと思いますが、はっきり言って、彼女たちの配信はまだまだ弱い。個人的には、「デビューまでにコンスタントに同接1000くらい行けばいいだろう」という想定でいましたが、ところどころで1000を超えはするものの、なかなか「コンスタントに超える」までには至っていません。

 デビューが決まった今だからこそ、はっきりいいましょう。

 彼女たちを、配信者としてもっと強くしたい。つまり、1人でも多くの同接が欲しい。1回でも多くのアーカイブ再生回数が欲しい。

 同接や再生回数を維持し、増やしていくのは、ビラ配りでも、駅広告の出稿でも難しいことです。彼女たちを配信者として強くするために必要なことは、ただ「見るだけ」という、何も特別ではない作業です。しかし、あなたが「見る」のを辞めてしまったら、その分、彼女たちは配信者として弱くなってしまう。つまり、我々はただ配信をリアタイするだけで、アーカイブを見るだけで、彼女たちに対して特大の貢献をしているのです。

 もちろん、無理に見ろというわけではありません。人によって様々な事情があるでしょう。配信は時間が合わないという人もいるでしょう。しかし、気が向いたときにちょっと動画を再生してみる、ちょっと配信をリアタイしてみる、それだけで、とんでもなくコンテンツに貢献することができているんだということを認識してもらいたいと思っています。このコンテンツに貢献するためには、特別なことをする必要はありません。ただ、配信を開くだけでいい。同接の数字を1増やすことは、あなたにしか出来ないことだからです。

 私が、「まだヴイアラの力になれる部分がある」と感じたのは、こうした部分です。外部へのアピールや遠征などの活動は難しくても、内部(配信)を盛り上げる(視聴する)ことならいくらでも出来る。だからこそ、ヴイアラのことをデビュー後も追いかけようと決めたわけです。

 

■具体的な施策について

「配信を盛り上げる」というのは、具体的にはどのような方法が有り得るでしょうか?

 

・見る 

 まず、既に言いましたが、「視聴する」ことです。何事も、数は力です。配信やアーカイブを視聴するだけで、ヴイアラの盛り上げに大きく貢献しているといえるでしょう。

 

・高評価、URLシェア

「見る」と一緒ですね。高評価、URLシェア、どちらも2~3クリックすれば出来ますので、配信やアーカイブを視聴していただいた際には、ぜひセットでしていただくと、更にアイドルたちの力になれるかと思います。

 

・配信でチャット(コメント)する

 実は意外と難易度が高いのが配信時のチャットだと思います。別に言いたいことを思いつかなかったり、読まれないのにコメントしてもなあ……と考えてしまったり、認知されたくないという信条があったり。最後の信条はともかく、私などは読まれようが読まれなかろうが脳直でうざったいほどチャットしていますので、「どんなコメントでもこいつよりはマシだろう」と思っていただいて、気軽にチャットしていただくと、アイドルたちも「おっ、今日のチャット欄はなんだか反応がいいな」と気分が良くなるかと思います。

 

・スパチャの額やメンギフの件数は気にしない

 最近、ヴイアラでもちょこちょこと高額スパチャや5件、10件、なんなら50件のメンギフが飛ぶことが多くなってきました。そうした高額スパチャやメンギフを見ると、「200円とか1件のメンギフを投げるのは、ちょっと恥ずかしいな」と感じ、ちょっと無理した金額を投げてしまうということもあるかもしれません。

 スパチャやメンギフ爆撃というものが、配信の盛り上がりのバロメータとしてわかりやすいのは事実です。しかし、こんなもんは好きな奴が好きな金額を投げりゃいいだけの話でして、どんな金額であったとしても、「今日は画面が賑やかだね」「なんだかみんなテンション高いね」「この企画、もしかして行けるか?」など、盛り上がってる感の演出に一役買うことは間違いありません。わたくしなどは、たかだか500円程度のスパチャに限度いっぱいまで長文を書いてスパチャを投げておりますので、こいつの長文が許されるなら自分もいいだろうとでも思って、投げたい時に好きな額を投げてください。

 

 以上。

ヴイアラガチ恋ランキング【再録】

※これは昨年11月6日に発表した「ヴイアラガチ恋ランキング」を、「まあ人も増えたし時間も経ったし、”答え合わせ”としてどうか」と思いそのままサルベージしたものです。

 

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ヴイアラガチ恋生みそうランキング(俺調べ)


第三位:上水流宇宙

「舎弟の方が近い」

「恋愛映画見に行っても絶叫して全然いい雰囲気にならなさそう」

 

第二位:灯里愛夏

「がんばりやで健気なところがかわいい」

「クラスメイトとして、ふざけあいながら(灯里って可愛いよな…)って思う役やりたい」

 

第一位:サラレトラオリヴェイラ雅楽

「闇を感じる」

「なんか構いたくなるオーラが出ている」

「金を出したらええんか?」

 

いかがでしたか?

みなさんもガチ恋には気をつけましょうね!

 

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このクソ狭い界隈でガチ恋は地獄だゾ☆

みなさん、ヴイアラの用法用量を守り、適度な距離で接しましょう。

ヴイアラ12月中間投票、怪文書欄

 ヴイアラでは3ヶ月毎に、候補生の能力を評価することができます。

 その一環として、候補生に怪文書を送ることができる欄があります。

 前回も怪文書を公開したので、今回も怪文書を公開したいと思います。

 

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 皆さんが自分で考える「強み」は、どんな部分でしょうか?

 中間審査もこれで最後となりました。
 今まで、中間審査では「ここは直したほうがいいかもしれないな」という部分を書かせていただいていました。しかし、最終審査まで残り3ヶ月となった今、皆さんがするべきことは、欠点を多少どうこうするより、「自分の強みをさらに伸ばすこと」だと考えています。できるかどうかわからない「足りない部分」を補うことより、今現在の「皆さんがもつ魅力」を更に伸ばしていってくれたらと思います。

 正直なところ、皆さんは4~5月から比べて眼を見張るほど成長していて、明確な欠点、弱点など無いも等しいというのが、私の率直な意見です。皆さんが仮にデビューしたとして、群雄割拠のアイドル業界で、果たしてどれほどの実績を残せるのか、それは誰にもわかりません。しかし、あなた達は既に、先輩アイドルたちと同じステージで戦えるくらいの「アイドル」としての心構え、実力は持っています。それは自信を持って言えます。あなた達にとって、「デビュー」は1つのステップに過ぎないものだと、胸を張って言えます。

 1stライブでは、自信に満ちたあなた達の「アイドル」としての姿を期待しています。
くれぐれも体調だけにはお気をつけて。

 これだけでは何なので、私が思う皆さんの「強み」を、簡単に挙げさせていただきます。自分の強みを考える上で、ご参考になさってください。

愛夏:
 愛夏さんは、みんなが一瞬立ち止まってしまうような瞬間でも、率先して第一歩を踏み出せる、みんなを先導(せんどう)できる勇気を持っています。これは得難い才能です。例えあなたのファンやあなたの仲間が暗闇で迷うことがあったとしても、あなた自身が灯火となって、進むべき道を示すことが出来る。あるいは、暗闇の中にあってもほっと安心できるような居場所になれる。愛夏さんからは、そういう強さを感じます。最初は自信がなく、自分に言い聞かせるようだった「あなたの心、灯します」というキャッチフレーズも、今は頼もしく聞こえます。

 ただ、唯一注意していただきたいのが、いわゆる「レトまな」や「こすまな」のようなカップリング系の話題です。こうした「特別な仲」の演出は、最終的には悲劇で終わることは歴史が証明しています。その気のあるなしに関わらず、細心の注意を払ってください。

宇宙:
 私は、宇宙さんの数字や順位といった「結果」に貪欲な部分は評価していました。一方で、少しその部分にこだわりすぎているとも感じていました。しかし、最近は(内心はどうあれ)そのガツガツした部分が和らぎ、宇宙さん本来の魅力である「楽しそうに物事に取り組む」部分が前面に出るようになってきましたね。

 私もそれなりに長い人生を送ってきましたが、あなたほど「楽しさを表現する力」「楽しさを伝える力」を持っている人は、数えるほどしか知りません。宇宙さんが楽しそうにパフォーマンスし続ければ、あなたの持つ高い才能は、あなたが自分で誇るまでもなく、自然と評価されていくことでしょう。

レトラ:
 レトラさんの持つ「強み」は複雑で、言葉で表現するのは非常に難しく感じます。しかし、レトラさんが直感的に「自分を魅力的に見せる方法」を知っているという感想は、最初に見たときから変わりません。

 正直なところ、レトラさんの一言で一喜一憂(いっきいちゆう)したり、悩まされたり、振り回されることも多いですが、そうした慌ただしい心の動きも含めてレトラさんを追いかける「楽しさ」だと感じています。

 レトラさんは、自分の直感に従ってパフォーマンスをしてください。それがどんなものであったとしても、レトラさんが、与えられた課題に対して真摯に取り組む真面目さや、自分に関わる他者に対して尊敬の念を忘れない限り、あなたのファンはあなたを応援し続けるでしょう。

ヴイアラ11月備忘録

 早いもので11月ももう終わりですね。

 というわけで、毎月の月次評価です。

 これを書くのも、あと何回くらいなのでしょうか? ひとつの「ゴール」が見え始めたことに、少しの寂しさを覚えてしまいますね。

 さて、今月は書くことが多いので、前置きは早々に終わりにして、本題に入りたいと思います。

 

マンスリークイーンの決定プロセスについて:

 ここ数ヶ月、ちょくちょくヴイアラファンの間で話題になるのが、マンスリークイーン(MQ)の決定プロセスについてです。このプロセスに欠陥があることについては、散々指摘されているのでここでは割愛します。この話題に関して眺めていると、ヴイアラファン(プロデューサー)は少々ナイーブな人が多いのかな? という印象です。

 結局のところ、MQ自体は副産物でしかなく、本当に重要なのは、月次テーマに対するアプローチの中で得た「経験」や「気付き」を、いかに自分の中に積み上げていけるかという部分です。この部分に関しては、それぞれの候補生たちは、「経験」を上手に自分のものにできているのではないかな? と感じています。

 正直なところ、MQは旨味も大したことがなく(知名度向上に繋がらないコラボ配信が多い)、この決定プロセスをそこまで真剣に試行錯誤する必要を感じません。

 しかし、だからといってMQ決定プロセスの欠陥を放置していいわけでもありません。これによって「帯番組のオチが弱すぎる(というか成立していない)」という問題が発生しているからです。発表をAさん、特別賞をBさんが取ったけど、ポータル投票で勝ってたのでCさんがMQ! というのは、はっきりいうと番組の構成として面白いところが1つもありません。

 せっかくの帯番組を盛り上げるために、何らかの対策は行うべきかとは思います(例えば、ポータル投票最多で1pt、審査アンケで1pt、特別賞で1pt獲得することにして、pt同数の場合は、AKBにならってじゃんけんで勝者を決めるとか)。

 

クォータリークイーン(QQ)について:

 個人的に、MQなどよりよほど重要視しなければならないと感じているのが、クォータリークイーン(QQ)です。何故なら、MQの報酬と違って、過去2回のQQの報酬はカバーアルバム発売、つまり「ソロの成果物」だからです。個人的に、「ソロの成果物が発売される」ということは、候補生たちが世間に対してひとつの爪痕を残したということだと解釈しています。第3QのQQ投票は12月末で、仮に報酬が今までと同じくカバーアルバムだったとして、最終審査の2月までに発売されるかどうかはかなり際どいと思いますが、やはり、ソロ成果物の発売は候補生たちの拠り所、自信になるのではないかと感じているので、プロデューサー視点で動くのであれば、MQがどうこうよりも、QQを見据えて戦略を組み立てるべきかと考えています。

 今から宣言しておきますが、第3Qの投票は、よほどのことがない限り愛夏に4票を入れる予定です。単純に愛夏のワンナベが欲しいこと、愛夏自身が10月の配信力、11月のトーク力を考えたとき、4票投票されるに足る十分なポテンシャルを持っていると感じることがその理由です。

 

各候補生評:

 今月はヴイアラジオβとダンス配信+αという大きな山場がありましたので、その部分に注目して書いていきたいと思います。

 

愛夏:

 ヴイアラジオに関して、内容の面白さでいえば、他の2人に一歩遅れを取るかな、というのが正直な感想です。しかし、「第2回放送を聞きたいのは誰?」と聞かれたとき、もっとも「次回」を聞きたいと感じたのは愛夏です。

 これは、愛夏の構成が、本人も言っていた通り「ながらでも聞けるような、落ち着いた構成」になっていたことと、コーナーが愛夏の強みをフルに活かしたものであったこと、コーナーに継続性があったことが理由です。おそらく、本人の狙い通りの内容になっていたのではないでしょうか?

 マンスリー投票で他ふたりに溝を開けられてしまっていたことについては、ヴイアラジオは、本当の意味でもラジオではなく、配信とラジオをミックスしたような企画でした。そのため、評価軸として「ラジオっぽさ」より、内容のインパクトが優先されたのかなという印象です。

 

 ダンス配信は、本人が幼い頃からモダンバレエを習っていたという通り、指先まで「表現したいこと」が詰まっていたと感じました。3Dで「指先まで美しい」と感じることがあるとは思っていなかったので、かなりの驚きです。後日、本人も「バレエの先生に指先の表現を褒められたことがある」と言っていたのも納得です。声だけでなく、動きでも「表現力」を感じさせ、とにかくあらゆる「表現すること」に才能を感じました。

 

 総じて、着実にアイドルとして前進しており、見ている側として好感触です。個人的に、歌唱力にまだ課題がある(発声が安定していないように感じる)と考えていますが、ボイトレに通い始めたということで、今後改善されていくことに期待しています。

 

宇宙:

 ヴイアラジオに関して、ヴイアラタグで一部厳しい評価がありましたが、個人的に宇宙のラジオ放送が他に劣っていたとは思いません。普段はあまり聞けない個人的な日常トークに加えて、表現を大げさにしたり、声のトーンを派手に使うことで全体に抑揚をつけ、聞いていて飽きない内容だったと思います。「学校に行くモチベーションがない」の話は、めちゃくちゃ陰キャみたいな話で笑ってしまいました。

 ただ、コーナーがどう考えても無理がある内容だったことに加え、ヴイアラスタッフお得意の準備不足(ミス)が重なり、全体の印象が下がってしまったことは否めません。最近、スタッフのミスは少なくなってきたと思っていましたが、久しぶりに段取りの悪さが炸裂してしまったという印象です。

 帯番組のトークアンケのことを気にしていたようでしたが、個人的な面白さで言えばレトラ>宇宙>愛夏でした。宇宙のアンケ投票が極端に低かったのは、宇宙のトーク自体がどうこうというより、帯番組のトークはレトラと宇宙の内容が、テーマ(バイト)、話の筋道の立て方(起承転結を順に話していく)が被ってしまっており、このタイプの話が好みな人はレトラに投票し、一方、インパクトある話が好きな人は、ヴイアラジオとは逆にインパクトある(個人的には意味不明でかなり事故ったように感じましたが)話だった愛夏に投票したためではないか? と推察してします。

 

 ダンス配信については、身体を動かすことが好きなのか終始楽しそうで、それだけで好印象でした。以前から「ダンスを見せたい」と言っていた通り、本人のダンスのレベルが非常に高く、ヴイアラのダンス担当と胸を張って言えるのではないかと思います。

 

 個人的に、宇宙に関しては「すべてが最初からある程度、上手にできてしまう」「しかし、一定のラインを超えることができない」という、いわゆる器用貧乏的な傾向があるように感じています。本人にも、この点に思うところがあるようでしたが、「ダンス」というポイントで自信をつけることで、他の点についてもブレイクできるのではないかと期待しています。

 

レトラ:

 レトラについては、11月はレトラ誕生日配信がありましたので、この部分についても触れたいと思います。

 レトラ誕生日配信は色々ありまして、個人的に、レトラをこれからも応援するかどうかを賭けて視聴に臨みました。それまでのレトラからは、はっきり言うと「本気」を感じませんでした。「自分」という個性を出さず、その割に「自分が望む評価を手に入れたい」というわがままさを感じていました。内心で思っているだけであれば、徐々に時間をかけて解決していく問題だろうと考えていたのですが、10月のある日、レトラがそれを表に出してしまったため、発言の責任を取らない相手は応援できないという、私の個人的信条に触れてしまったのです。

 もっとも、その発言以降、レトラの中でもある程度の割り切りや開き直り、あるいは何らかの心構えができたのか、それまでとは違った方向性のキャラクター構築を行いはじめ、それは成功しているように見えました。誕生日配信に先駆けて行われたボカロ歌枠でも、いくつかの曲はかなり仕上げてきており、また、選曲もひとつの方向性にとらわれることなく多様で、この時点で問題視していた部分についてはほぼ解決したと考えていました。

 誕生日配信でも同様の感触で、かつ、個人的に切望していた「レトラ自身の気持ちを乗せたような歌詞の歌」もあり、非常に満足度は高かったです。

 

 ヴイアラジオ、ダンス配信に関しては、月並みな感想になりますが面白かったです。前述の「新しい「レトラ」というキャラクター像」が非常に良く、本人的にも無理なく出来ているのではないか? と感じています。配信業で素を出す必要はありませんが、演じるにしても無理なく行えるキャラクターの方が、聞いている方にも安心感があります。

 

 誕生日配信後でも、「大人を信じることができない」と語っていましたが、個人的には「言っていることが全て嘘だと感じる」ことと、「本当だと思いたいが信じきれない」の間には、かなり大きな差があると思っています。口ぶりからは後者のように感じましたが、それであれば私はその点については問題視しません。

 

以上。

ヴイアラ10月備忘録

 いつもの月次評価です。

 といっても、ヴイアラの配信がスタートして約半年、ここまで来ると候補生たちにもそれぞれ目指すべき場所のようなものが生まれてきたのか、外野がどうのこうのということもなくなってきたように思います。

 ただ、せっかくたびたび記録を残してきましたから、私自身がヴイアラをその時々でどう見ていたのかを振り返るためにも、書き残しておくことにしました。

 

ヴイアラとの関わり方について:

 9月でヴイアラへのボルテージが増加しすぎて、クールダウンの必要を感じました。 

 また、今まではそれなりに「ネガティブな考え方や言葉を使わず、私が発信する情報を糧に、候補生が自分自身を振り返り、何かしら気づきを得る手伝いができれば」と考えてブログを書くなり、Xでpostするなりしてきましたが、もう少し思考を消費者寄りにしようと考えています。

 何故なら、彼女たちが目指しているエンターテイメントの世界は、もっとドライなものだからです。消費者は、アイドルのパフォーマンスやステージを評価する時、アイドルそれぞれが持つ事情を考慮しません。出されたもの、そのクオリティだけが全てです。

 正直なところ、半年ほどヴイアラを追っているわけで、候補生には少なからず肩入れしてしまっています。だからこそ、意識的に「冷たい目線」を持たなければ、候補生たちのどんな行動にも、際限ない肯定を与えてしまう。個人的には、それは候補生のためにならないと考えています。

 

「アイドルらしい歌い方」について:

 今まで、私自身、定義づけ出来ずにこの言葉を使っていましたが、レトラがきっかけでこの件について考え、自分なりに答えを出したので、メモ代わりに書いておきたいと思います。

「アイドルらしい歌い方」とは何なのか? と考えた時、それは歌の技巧ではなく、歌を通して「本人」(ここで言う本人とは、本人そのものではなく、「作られたイメージ」も含みます)が見えるかどうか? ではないかと思います。

 説明が難しいですが、つまり、「アイドルの歌」はあくまで「アイドル」を鑑賞する手段のひとつなのです。例えば芸術作品が、制作された時代背景や作者の半生を知ることで、より深い意味を持つことと一緒です。ファンは「アイドル」というぐう像を鑑賞する手段として「アイドルの歌」を聞くわけです。この歌がいかに素晴らしい技巧に優れたものであったとしても、そこに「歌い手の想い」や「人生」を感じないなら、それは「アイドルらしくない歌」ということになるというのが個人的な見解です。

 では、歌がへたでも構わないのかというとそういうわけではなく、前述の通り、消費者(ここではファンではない、初見の人という意味)にとって、アイドルが持つ背景は関係なく、出されたもののクオリティだけで良し悪しを判断するわけですから、なかなか難しいものですね。 

 

10月のヴイアラについて:

 10月のヴイアラは「配信力」がテーマということで、もう少しアグレッシヴに配信として攻めていくのかと思っていましたが、ゲームばかりしていましたね。まあ、7月の歌のあとに太鼓だったのと同じように、9月のテーマはだいぶ重かったので箸休めということでしょうか。正直、3Qのスタート月にこんなことしてていいのか? と思わないでもなかったですが、9月が重すぎただけに休憩も必要かもしれないと考えています。

 とはいえ、「これ」といったテーマがないからこそ、3人それぞれ配信、配信外含めて思い思いの「試してみたいこと」に取り掛かかる時間があったようで、候補生の意欲を感じる月でもありました。

 

マンスリー投票について:

 10月のマンスリー投票は最初から投票数が見えなくされていましたが、これは今後もそうなのでしょうか? 10月はポータルの結果=マンスリークイーンというかなり特殊な環境だったから最初から目隠しされていたのか、それともファン活動(布教)を激化させたいから目隠しにしたのか判断がつきませんが、個人的には、大して面白い結果にならないと思っているので、11月は元に戻ると良いなと思います。

 面白くならないというのは、ポータル投票の結果は、放っておけば宇宙が勝つのが当たり前だからです。フォロワーやチャンネル登録者数、同接を見れば宇宙がひとつ抜けていることは明らかです。これは、SNS戦略や、勝ちたいという気持ちをマメに発進し続けた宇宙の努力の結果です。それは褒められるべきことですが、ポータル一強という状況よりは、投票数が明らかな方が、浮動票がバランスを取ろうとするので、見ていて面白みがあるかなと感じています。

 

ファン界隈での「新規流入が頭打ちなのでは?」という話題について:

 そもそも、Vtuberというジャンルは、本来かなり下積みを必要とするジャンルです。ヴイアラは、企画としては確かに折り返しを過ぎましたが、同時に、スタートしてまだたった半年しか経過していないことを忘れるべきではありません。

 いくらファンが焦ったところで、ファンができる「新規流入が目に見えるほど増えるような活動」「知名度が上がる活動」は限られています。それは、例えばSkebで時津風アーボックレベルでミームになるほどヴイアラのイラストを発注しまくるとか、金銭が発生する活動がほとんどです(ちなみに時津風アーボックの人は数百万使っています)。大抵のファンにはそのような活動は不可能でしょう。であれば、できることといえば、新しく人が来る機会があったとき、「ここ寂れてんな……こわ、近寄らんとこ」と思われない程度に人がいる状況を維持し続けることくらいしかないと思っています。

 

ボカロ歌枠について:

 メジャーなテーマの割に思ったより集客できなかったという印象です。明確な宣伝対象がいなかった(「ボカロ」では大雑把すぎる)のが悪かったのか、月曜という日程が悪かったのか。この点が、前述の話題が発生した一因になった部分はあるかと思いますが、まあ、知らんやつの歌枠を見に行こうと考えるほうが稀だと思いますから、運営は歌枠と並行して単純な露出の機会をもっと増やしたほうがいいのではないかと思います。

 

ボカロ歌枠個別評価:

愛夏:

 個人的には、普段は愛夏のステージ構成を評価しているのですが、ボカロ歌枠に関してはその強みが生かせていないように感じました(配信で、「自分で曲の順番を決めていない」と言っていた気がしたので、仕方ないのですが)。主な原因ははっきりしていて、ハロ/ハワユを歌うのが早すぎる。

 この曲を聞いている時、異様に声が震えていて、「まだ高いキーを歌う時に声が震える癖が直っていないのかな?」と思っていたのですが、本人が言うには「入れ込みすぎて泣きそうだった」そうです。

 この曲は、ボカロ歌枠のトップバッターである愛夏の、それも2曲目です。当然、客のボルテージは上がり切っていません。そんな状態で、歌う側が入れ込みすぎてしまうと、客と演者の間に温度差が出来てしまいます。歌自体は、愛夏自身が思い入れたっぷりに歌いあげ、非常に味わい深いものだっただけに、もったいないように感じます。

 また、これは個人的な嗜好もありますが、グッバイ宣言の音域は、愛夏の強みである「表現」の幅が狭く、面白みが少ないように感じます。からくりピエロでもまだキーが若干高いように感じましたが、こちらはブレスやかすれ声、ウィスパーボイス、なめらかな音程変化での色気の表現(特に歌枠21:38~43がお気に入りです)など、歌に表情が感じられました。愛夏が本来得意とする音域は、もう少し低めなのではないかと個人的に感じます。

 今までの話題とまったく関係ありませんが、愛夏の歌枠では、歌詞を書いてきたノートのページをめくる音が毎回入り込んでいました。意図したものでないことは承知の上ですが、実は私はこの「演出」がけっこう好きでして、「愛夏が、歌を”本”に見立て、ひとつひとつの”物語”を読み(=歌い)、最後に次の物語を読むためにページをめくる」という情景を勝手にイメージして、味わい深さを感じていました(わかる方はSound Horizonの「Chronicle 2nd」をイメージしていただければと思います)。

 

 また、今まではSNS戦略がおろそかだった愛夏ですが、10月は「料理」をテーマに企画を行ってみたり、「愛夏の一番可愛いところ」を募集するというファンコミュニティとの交流を行ってみたりと、前向きに挑戦しており、その部分も好感度が高いです。

 

宇宙:

 個人的に、今回もっとも「歌唱」の部分で成長を感じました。元々、事あるごとに「高音(の透明感)が武器になる」と主張していましたが、今回はその部分をはっきり磨いてきたなという印象です。

 今までは高音への切り替えがスムーズにいかなかったり、高音の伸びがいまいちだったりしましたが、今回の歌枠ではその部分が解消され、明確に「武器」として数えられるものになったと感じました。

 特にブラック★ロックシューターは明らかに完成度が違い、入りから圧倒される程でした。元々、BRSが好きだと言っていたこともあり、圧倒的な歌い込みの差を感じました。この歌を「下半期の決意表明」と語り、自分自身をオーバーラップさせた部分もさすがのパフォーマンスの上手さでした。この曲は本当に全体を通して完璧だと思います。

 配信で「歌うからにはみんなでもっと盛り上がりたかったのに、(聞く側がボカロ曲を)全然知らなくて残念だった」と言っていましたが、年齢差を考えろ!ボカロというそれなりの歴史があるジャンルでは、いたしかたないことだと思います。

 

 一方、10月前半の宇宙はかなり迷走していて、正直見ていてイライラする程でした。今現在の方向性が当初考えていたプランと違うとか、あるいは望んでいない方向に進みつつあるとか、もしくはただたんにネタ振りだったとか、色々な要因はあるかと思いますが、10月前半はとにかく活動のコンセプトがまとまっておらず、かなり散漫な印象を受けました。ただ、中盤以降はしっかり立て直していたので、その点は流石にスペックの高さを感じました。

 

レトラ:

 レトラに関しては、ボカロ歌枠ではなくレトラ誕の方で評価したいですが、少なくとも今までの歌枠の中では一番ステージそのものの完成度は高かったと思います。

 圧巻だったのは「心做し」ですが、すべての曲で、今までの自分がつちかってきた歌い方だけでなく、意欲的に「歌」そのものに対する新しいアプローチを試していたように感じます。「レトラといえばこういうタイプの歌」ではなく、「レトラといえば”歌”そのもの」というイメージを目指しているのかなと感じましたし、そのコンセプトを持って今回の歌枠にのぞんだのであれば成功だったと思います。

 

 9月パフォーマンスで「アイドル」というものへの挑戦の仕方について吹っ切れたように感じたレトラですが、10月は再度、迷走してしまいました。個人的には、「何も口にさずに、自分の中で違和感を大きくして潰れてしまう」より、「なんでも口に出して、小さな爆発を起こすことでガス抜きしていけ」というタイプなのでレトラの†闇†post自体は別に構わないと思うのですが、タイミングが悪かったのは否めないかなと思います。

 10月はマンスリーご褒美のトワスカ動画がありましたが、意図するところはわかるとはいえ、もう少しレトラの強みをアピールできるようなものになると思っていたので、あのディレクションは微妙に感じました。ただ、わんなべから一貫して「今しかできない表現」(初々しさ、爽やかさ、未成熟であることの表現)にこだわっている印象なので、一貫性はあるのかなという感じです。

 いずれにせよ、レトラに関しては、レトラ誕を迎えるまでは「言ったからにはやってもらう」のスタンスでいる予定です。

 

以上。